インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

不器用な子どもの動きづくり〈2〉コミュニケーションとリラクセーション

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: かもがわ出版
Amazon.co.jpで確認
わかりやすい、つかいやすい ★★★★★
雑誌連載記事をもとにまとめられた書であるが、前著と比べていくつかの特徴がある。

まず、バックボーンとして動作法を強く打ち出していることである。
第2章1節2節は動作法の基本的な概念や考え方を丁寧に説明してる。動作法への賛否はいろいろあるが、どのような概念をもとに取り組んでいるか意外と知られていないように感じる。本書のこの部分は動作法入門としても最適の内容である。また動作法だけでなく運動生理学の知見にも基づいており、体の使い方の不得手な子どもへの指導に役に立つであろう。

もうひとつの特徴は前著同様に非常に具体的・実践的ということである。
著者の携わる訓練会や体操教室での取り組みをもとに編み出された各種の技法であるが、実践から生み出されたものだけに非常にわかりやすい。そしてわかりやすいイラストも添えられており、文章だけでは今ひとつ理解しにくい動きもイラストとともに見ることにより動きのイメージを容易に作り出すことが出来る。

本書で多数紹介されている活動は動き作りのための活動である。
一つ一つの単位動作の習得に重点を置いているので基本的な身体操作やボディイメージが習得し切れていない子どもにとくに有効であろう。こういった分野のこれまでの書には肢体障害に対応したリハビリテーション的なものやゲーム・アクティビティ的なものが目につくが、身体に障害がないが体の使い方が不得手な子ども達に対して、まず最初になにを指導すべきか今ひとつわかりくにかった。前著と本書はそういった本当に基礎となるべき動きについて丁寧に説明し、有効な手法を多数紹介している本当の意味での実践的な書といえるだろう。

特別支援学校や特別支援学級での自立活動などの取り組み以外にも小学校での体作りにも応用できそうな内容である。特に近年は運動経験の少ない子ども達が増えてきているので、本書で紹介されているような基本的な動きを作っていく活動というのはますます重要性を増して来るであろう。