管弦楽組曲(バッハ)の最高傑作
★★★★★
テンポ感がよく、現代的とさえ感じられる演奏。ごてごてとせずさっぱりと一筆書きのような巧みさを感じさせる。
第1番から第5番までどれをとっても甲乙つけがたい優れた演奏だが、特に第3番の序曲の冒頭部分は、通常だと変に重たくてバランスの悪いものになりがちなところを、この演奏では華やかで雅な雰囲気を醸し出すものとして仕上げています。
また注目の第5番は作品が珍しいだけでなく、演奏自体も非常に優れたものであり、バロックと前期古典派の間で揺れ動くヴィルヘルム・フリーデマンの作風がよく現れています。
とにかくムジカ・アンティクワ・ケルンの『管弦楽組曲』と『ブランデンブルク協奏曲』はぜひとも抑えておきたい演奏です。
副付点
★★★★★
他のピリオド楽器演奏と異なり,1番の序曲で付点音符を長く演奏しており,解説書にその理由があるのが興味深かったです.演奏も,ムジカ・アンティカ・ケルンらしく,他のピリオド楽器演奏とちがう個性が感じられます.この曲が好きな人なら一度聞き比べるのは楽しいことではないでしょうか?
切れ味の鋭さが魅力です
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速いテンポにシャープな響き・・・古楽器演奏なのにすごく現代的で都会的な印象です。
付録として「組曲第5番」が収録されているのも、このCDのいいところです。「第5番」はバッハではなく長男フリーデマン作とされ、今日ほとんど聴く機会のない曲なので、この録音はとても貴重です。