このアルバムの真髄は何と言ってもワルシャワフィルと共演した5~7曲目にあるといって良い。
これらの原曲はどれも片手間に適当に作りましたよという感じで、消化不良な感が否めないが
何よりヴォーカルが素晴らしい。フルオーケストラらしくしっかり強弱がついたヴォーカルに感動。
それもその筈、高山はクラシックには精通していたという話(を訊いたことがある)だから
その点はしっかりわきまえているなと感心しきり。
下手したら本当のオリジナルはこちらで、シングルに収録されているのはむしろただのセルフカバーではないかと思えてしまうほどだ。
それだけ、このアルバムに手を出すだけの価値があるといってもいいだろう。
当時のTWO-MIXはデジタルサウンドと生楽器の融合をテーマにさまざまな試行錯誤を繰り返してきた。
しかし当時の僕は、このアルバムを手にとって想った。「生楽器だけのTWO-MIXもアリだな」と。
デジタルにのめり込むばかりでは進歩を生み出せる筈もない。
生楽器のみで演奏されるTWO-MIXサウンドがあっても良かったように思う。
(『RHYTHM FORMULA』に収録されている『LOVE FORMULA PURE』が好例)
それだけに、今回の経験が後に活かされなかったことは非常に残念だ。
1~4まではドラムパートなどがデジタルでテンポも速いですが、それ以降はフルオーケストラとなっています。
「BELEAVE MY BRAVE HEART」はフルオーケストラで、以前アルバムに収録されていた同タイトルの曲に厚みが増した、と言った印象を受けました。
もちろん歌入りですが、高山さんの歌の上手さが再認識させられます。
特に「BELIEVE MY BRAVE HEART」と交響組曲「TWO-MIX」が
おすすめです。