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ガンに生かされて (新潮文庫)

価格: ¥460
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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本人にしか描けない想いがひしひしと伝わってくる本 ★★★★☆
既に余命宣告を受けている「死」への恐怖、それに抗う「生」への渇望。
避けられない運命のためにしておこうとする「明日への準備」、それを否定したい「明日への希望」。やがて来る日への「覚悟」とその苦しさから来る「恐怖」。
病と懸命に対峙する姿が鮮明に描かれている、闘病している本人だからこそ描ける一言一言。生々しい日々の中に、苦しくとも必死に「生きよう」とする筆者の姿勢に心を打たれた。
しかし、運命は変えられなかった。とてもいい本だけれど、最後はどうしても悲しい。綺麗に描いてはあるけれど、どうしても悲しい。でもそれはいい、仕方の無いこと。
ひとつだけ惜しむらくは、同じウインドサーフィンを愛するものとして、「直感で走る飯島さん」だったからこそ、自然を愛するものだったからこそ、現代医学だけではなく自然治癒力を信じて違う治療法にも挑戦して欲しかった。それだけが少し残念。

飯島さん、お疲れ様でした。そして、夢をありがとう、生き様をみせてくれてありがとう。いつまでも忘れません。
がん患者の精神変化史 ★★★★★
この本にはいくつかの重要なポイントがある。

1つは、患者側から書かれていること
1つは、ココロの変化が描かれていること
1つは、その家族の付き合い方が書かれていること

著者自身のハワイに移住した話などは、人それぞれ。
でもその中でどんな風に体と心のバランスをとっていったのかといった過程や微妙な心の変化が書かれているのがいい。

少しでも患者とその家族に何かを与えることができる本でしょう。
著者最期の書となった1冊。
素のまま ★★★★★
飾ることなく(100%ではないにしても)素のままの感想が述べられているところが良い。
プロの物書きではないから、表現はシンプルだし、細かい分析と描写があるわけではないが、素朴なところが良さだと思う。
テレビ放映以来、何年かぶりに読みました。今、僕も病気が心配です。
精神的に辛い時期に会社の上司に渡された本 ★★★★★
私自身、仕事のストレスでにっちもさっちもいかなくなり
「おまえはそんなに弱い人間なのか?」
「そんなやつに与える仕事はないぞ!」
と言われたらどうしよう・・・そう先読みをしてしまうと
怖くもあったけれど正直に現状、心境、体調の話をしました。

そんな時に、話を真摯に聞いてくれた上司が「おまえに買ってきたよ」
といって手渡してくれたのが本書でした。

著者はガン、メンタルといった病気とのつきあいの中で、いわゆる
闘病記という感覚ではなく、ユーモアだったり笑いだったり、プラスの
言葉や感覚をもちながら、終末期医療を通じて執筆をしています。

普通は、病気=暗いもの、という考え方になりがちなのに、著者の文章
にはそういったトーンは少なく、むしろ病気であることのメリットや
病気であることをどう意味づけるかという前向きな姿勢が一貫して感じられます。

日々の自分の仕事上の辛さなんて、どうにでも克服できるさ。そう思える
ようになりました。
生きること、生かされること ★★★★★
私はまだ「天国で君に逢えたら」を読んでいません。是非「天国で君に逢えたら」も読みたいと思います。さて、本書に関してですが、筆者の夏樹さん以上に妻の寛子さんや子供達の強さにビックリしました。私も高校3年の時に父親を肺癌で亡くしましたが、その時に感じたことは、「私が思っているよりも死んでゆく本人は死ぬことに悲しみを感じていないのではないか?」ということ。「人の死が悲しいのは、残された者が感じる感情であり、残された者の不安が悲しみと一緒に込上げて来るのではないか?」ということでした。この飯島家のように本人が病気に対して前向きで、家族全員が死に対して前向きであれば、死んでいくものは何も怖くは無く、見取るものも後悔が無く素直に見取れるのではないか?なんとなくそんなことを感じました。生と死という重たいテーマをリズミカルに読みやすく綴った闘病日記でした。