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AVE MARIA

価格: ¥2,940
カテゴリ: CD
ブランド: コロムビアミュージックエンタテインメント
Amazon.co.jpで確認
   1980年代後半にデビュー、個性的なアイドルとして一世を風靡した本田美奈子(1967年、東京・葛飾柴又生まれ)は、もともと挑戦者精神の旺盛なタイプだった。1990年代はミュージカルの舞台で高い評価を得ており、近年はセルフ・プロデュースでも才能を開花させている。その彼女が、ついにクラシックに挑戦したのが本作である。日本語の歌詞を岩谷時子が7曲担当し、クラシックのさまざまな名旋律に歌をのせるという試みを行っている。

   日本語の歌詞をのせるということの最大の効果は、歌を自分のものにできるという点にある。これらの名曲たちを、遠いヨーロッパの伝統的な音楽だなどと考えるべきではない。現代に生きる一人の日本人女性が感じていることを、等身大に自由に、歌に込めているところを聴くべきだ。

   特におもしろく聴けたのは、箏とフルートとキーボードの伴奏による、フォーレの「シシリエンヌ」。15歳の恋の記憶への、大人の女性の複雑な思いが、フォーレの旋律にはよく似合う。マスネの「タイスの瞑想曲」には本田美奈子自身が平和へのメッセージを込めた自作の詩をつけている。原意を離れて、彼女がこのメロディにそういうインスピレーションを持ったということは興味深い。

   アイドル時代の本田美奈子を懐かしく思い出すファンにも、うれしい驚き以上のものを与えてくれる1枚になるだろう。(林田直樹)

これから新しい出発だったのに・・・ ★★★★★
私は、遅れてやって来た本田美奈子.の大ファンです。YouTubeにアップされている画像をふとしたきっかけで見てこころ奪われました。本田美奈子.の場合、10代のデビュー当時の歌う姿、インタビューに答える姿から、30代半ばの晩年の歌やインタビューに答える姿に至るまで、歌のジャンルの広がりと変遷、彼女の人格的成長の軌跡に目を見張るものがあります。歌の面でも人間的な面でも何がこれほど彼女を成長させたのかといつも考えてしまいます。真剣に歌に向き合い常に自分を高めようと努力したたまものと口で言うのは簡単だけれども、それを本当に実践した彼女の志・努力・苦労は並大抵のものではなかったのではないかと想像します。今となっては、彼女の歌を聞きながら彼女の人柄にまで追憶の情を駆り立てられるのはなんとも悲しい。

このアルバムは、クラシック歌曲集の第1作目として本田美奈子.と岡野博行氏らスタッフ一同が満を持して世に問うたものです。レコーディングの冒頭、本田自身「このアルバムに命をかけている」と挨拶するほどに力を入れていたそうです。日本語の歌詞をつけてクラシック歌曲を歌いたいというのが本田の当面の目標で、本田自身が作詞をした曲も準備されていたようです。
ただ、作詞の面で必ずしも成功しているとは言い難い曲もあります。たとえば「私のお父さん」。本田の歌は最高です。プロのオペラ歌手のものと比べても遜色ないどころか情感の豊かさは本田が上です。しかし、詩はどうもという感じです。オペラのアリアは詩と旋律一体ですので原曲の詩の趣意を大きくはみ出さない方がいいように思います。原曲の詩の辛さと旋律の甘さの調和が崩れて、ただただ甘くなりすぎているように思います。こうした点からも本田の、このあとの歌いこみに期待するところですが、かなわぬ夢となってしまいました。本当に残念です。私の好きな曲、オンブラマイフとか、日本の唱歌集なども本田の歌で聞きたかった。あの本田の美しい立ち居姿でクラシックの名曲や日本の叙情歌などを聞けたらどんなにすばらしかったことだろうと思います。
本田の晩年の発言や書いたものから、獲得した美しい声にさらに磨きをかけて、歌を通して世の中に何か貢献したいと考えていたのではないかと勝手に想像します。
本田美奈子.という人は歌手という枠に収まらない可能性を秘めていた人だったと思います。本当に惜しい人を亡くしました。
本田美奈子、魂の歌声 ★★★★★
本田美奈子さんが38歳の若さで、急性骨髄性白血病で急逝されてから3年が過ぎようとしている。
私はこれまでは、本田美奈子さんのあまり熱心なファンとは言えず、アイドル時代も歌のうまい子だなと思った程度で、ミュージカルやクラシック(クロスオーバー)に取り組んでいるという噂を聞いたときも、“歌うこと”に対する彼女の意欲と熱意に賛嘆しつつも、なかなか聴くチャンスがつかめずに時間が過ぎてしまい、そして悲報に接することになってしまったが、それをきっかけに聴くのも何だか残酷な思いが捨てきれずにまた時間が過ぎてしまった。
最近やっと気持ちを整理して、彼女の遺してくれた作品に接することにしたのだが、このアルバムを聴いて、そのあまりの美しさ、特に清純な高音の驚異的な伸びにしばし言葉を失った。ありきたりの言葉だが、もっと早く聴かなかったことがあまりに悔やまれる。
このアルバムでは、“アヴェ・マリア(Ave Maria)”、“ヴォカリ−ズ(Vocalise)”、“タイスの瞑想曲(Meditation de Thais)”、“アメイジング・グレース(Amazing Grace)”等、本田美奈子さん渾身の珠玉の作品が並んでいるが、中でもサラ・ブライトマンそして最近ではキャサリン・ジェンキンスが取り上げて有名な“私のお父さん(O mio babbino caro)”、“タイム・トゥ・セイ・グッドバイ(Time To Say Goodbye)”、“私を泣かせて下さい(Lascia ch'io pianga)”などが絶品である。サラ・ブライトマンあるいはキャサリン・ジェンキンスなどの歌唱では、西洋人らしく豊かで包み込まれるような表現(それはそれで非常に心地よい)が、この本田美奈子さんの歌では、あくまで日本的な清純な歌声に心を洗われるようで、深い感動に誘われる。本田美奈子さんの歌声は彼女の魂がそのまま歌っているかのようだ。
最高は“ジュピター”(歌曲としての原題は、I Vow To Thee My Country)で、何度聴いてもふと涙ぐんでしまうほど。これほど人に生きる勇気を与えてくれる歌唱というものに、そうたびたび出会えるものではない。
以前、平原綾香さんが震災の被災地でこの曲を歌って話題となったことがあった。ここでのレビューでは、これについての否定的な意見も見られるが、もし本田美奈子さんが元気だったなら、きっと彼女がこの役割を果たしたことだろうし、平原綾香さんがその遺志を継いだと思いたい。そして、もし本田美奈子さんが元気で活躍を続けていたなら、あの“千の風になって”で有名になった詩の“Do Not Stand At My Grave And Weep”(日本の曲ではなくて、イギリス版のほう・・新井満さんごめんなさい)なども、ぜひ彼女に歌ってもらいたかったもののひとつだ。きっと、もっと多くの人の心に生きる勇気を与え続けてくれたことだろう。
つくづく、惜しい人を失ったものだと思うが、彼女が遺してくれた歌は、これからも私たちに感動と勇気を与え続けてくれることだろう。
命を吹き込まれた歌 ★★★★★
去年のクリスマス、友達 親戚へのプレゼントを全部このCDにしました。
話題になっていたのに なかなか買いに行く機会をもてなかっただけに
お蔭でじっくり聴けると喜んでもらい 潜在的なファンが多いことを改めて知りました。

彼女の人並みはずれた向上心が目指したものは、
クラシック唱法の会得、人に”魅せる”という表現力など 列挙すればきりがありません。
人々が憧れたアイドルスターが、やがては自分の足で立ちたいとミュージカルスターとなり、
スタッフや共演者に愛され ますます輝きをましていったのに、
あまりに悲しいことに今は 人々の賛美に送られ天空のスターとなってしまいました。

今尚 ファンを照らし続けている作品とともに
「Live for Life」命のある限り生きる ということを
身を持って全うした勇気をたたえ、これからも多くの人に伝えていきたい一枚です。

100曲以上の候補の中から、彼女自身が心に響く曲、歌いたい曲として
絞り込まれた曲の数々。
天に溶けいるような「アヴェ.マリア」の透明感ある歌声、
目を閉じて祈りを捧げたい「アメイジング.グレイス」涙が溢れてきます。
天使の声 ★★★★★
アメシンググレイスが聴きたくて購入しました。
手に入れてすぐに聴きました。あまりに澄んだ声と声量に圧倒されながらも、涙が溢れて止まりませんでした。
私は、心の病です。鬱という病に5年も患ってます。何度もリストカットもしました。そんな中で美奈子さんの訃報を知りました。命と立ち向かう人がいる。命をかけて歌った曲を聴いたとき、私は与えられた命を大切にしていかなければと思いました。
このアルバムは、私の人生の応援歌となりました。美奈子さんの分もがんばりたいと思います。とにかく感動、感動です!!
実に惜しまれる・・ ★★★★★
「こんなにもやさしく心に染みるソプラノ・ヴォイス」・・といった一文がこのディスクのジャケットにあります。アイドルとしてデビューした当時の本田美奈子からは「やさしい」というイメージはありませんでしたが、ミュージカル主演を経て華やかな転身を遂げた彼女にあらためて拍手を送りたい気持ちでいっぱいになります。
 敢えて絶品の一曲を私が挙げるなら「ヴォカリーズ」。本家ソプラノ歌手も顔負けの歌唱には度肝を抜かれました。歌詞を気にしなくてよい分、歌うことに全集中力・全精神を込めているのが伝わってきます。
 歌全体、透明感がありさわやかながらもまだ完成されていない発達途上の印象であるだけに、40歳を過ぎて円熟味を増した歌声をぜひ聴きたいものと思っていました。今さらながら実に惜しまれてなりません。