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晩鐘〈下〉 (双葉文庫)

価格: ¥1,000
カテゴリ: 文庫
ブランド: 双葉社
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親子で連読 乃南作品の隠れた名著 ★★★★★
氷紋〜晩鐘がいわゆる連作とは思わず、購入しました。(中古品ばかり・・Amazonは大変迅速に、きれいに包装し梱包も完全な状態で発送してくださいました・・中古品にも拘わらず)自分が晩鐘(上)から読み、母は氷紋(上)から読んで、あらすじの話をしていて晩鐘が氷紋の七年後の被害者・加害者家族を描いた完結作なのだと気付きました。読み応えは大変ありました。地方には双葉文庫を扱っている書店は余りなく、新潮・角川文庫などに偏ってしまいます。”女刑事 音道シリーズ”や”いつか陽のあたる場所で"などなど乃南さんの作品は秀作ばかりですが、読書の秋 秋の夜長には最適の作品です。
当事者ではない者として ★★★★★
ようやく読み終えた。
読むことを止めるのが難しい小説だが、風紋からずっと読み続けていたから、かなりのボリュームを感じた。

犯罪の被害者・加害者ではなく、その周辺の人々を描いた「風紋」の七年後を描いた作品。

被害者の娘は七年という月日を知った後も苦しみ続けていた。

一方、事件のことを知らない加害者の子たちにも、その影響は確実に現われていた。

結局のところ、自分も登場人物に対して共感するどころか「七年も経ったのに」という気持ちを抱いた。

それほどに苦しみ続ける描写が痛々しかった。

新聞記者・建部の「関係のない人にとってはいまさらかもしれませんが、事件に関わったものたちはその傷を癒せることもできず、必死に生きている」というような言葉はそんな自分に突き刺さった。

ラストはもう、やりきれず、悲しくて仕方がなかった。

せめてどうにかならなかったか。

憤りも感じつつ、衝撃を受けずにはいられない小説だった。
心打たれます。 ★★★★★
風紋よりこちらの方が好きです。風紋のその後になりますが、こちらだけでも充分読みごたえあります。
犯罪被害者のその後となりますが、明るい部分より暗い部分が多少際立ち、重苦しさもありますが、きっと現実はそんなものなのでしょう。最後に多少光があるのが救われました。
心にぐっとくる作品でした。
面白い物語ではありません・・・ ★★★★★
風紋と晩鐘を1ヶ月ほどかけて読みました。
読んでる最中に度々思ったのは乃南アサさんの主張したい事は作品中の建部記者によって
代弁されているんじゃないかな、という事。

一度犯罪が起きると加害者、被害者双方の親族には想像を絶する運命が待ち構えてる。
ただ、加害者側と被害者側では時間の経過によって変わるものと変わらないものがある事に気づいた。
被害者側は犯罪被害者である事を忘れる事はできない、しかし現実を受け止め(諦めもあり)もがきながらも
前に進んで行ける。
加害者側は、変わるのは月日の経過だけで、加害者の家族である事は変わらない事。
またそれは最終的には精神的、肉体的に弱いものへ、しわ寄せがくる現実。

被害者の高浜家の方は何とかまとまって終わってくれたからほっとしたが、加害者の松永家はこんなにか?
と思わせるほど悲惨だった。ラストはあまりに切なくて可哀想で読むのが辛かった・・・

抜群の心理模写でどんどん物語に引き込まれました。
タイトルにありますが「面白い物語ではない」でも、時間をかけても「読む価値はある」作品であると思います。
重い・・ ★★★☆☆
すごく読みやすく、さすが乃南さんといった感じでした。

しかし、読了後のこの感じはなんだろう。すごく重たい。爽快感、満足感はありませんでした。

確かに物語としては、すべてハッピーエンドでは、作者の意図が伝わらないでしょうけど。
ただ、犯罪加害者の家族がみんな、そういう結末を迎えるとは思いたくありません。
背負った十字架は確かに重いでしょうけど、まっとうに生きている人たちもいると思いたいです。

前作「風紋」が双方に未来を感じさせる終わり方だったのに、残念な感じです。
この本を読むには結構な精神力が必要です。軽い気持ちでは読めないでしょう。

私は、「凍える牙」から入ったから乃南さんの作品が好きですけど。初めての乃南作品が「晩鐘」だったらファンにならなかったでしょう。

残念ながら友達には進められません。なので、星三つです。