本書は7つの章に分かれている。最初に色に関する基礎知識をわかりやすく解説したあと、さまざまな配色パターンの具体例が紹介されている。内容は1項目1見開きで収められており、配色パターンだけではなく、実際にその色が使われている広告や商品などを掲載し、その効果が解説されている。「Part1」では、「寒・暖感」、「軽さ・重さ」などのイメージに合った配色、「Part2」では明度・彩度・補色関係などの性質を利用した配色、「Part3」では、アクセントカラー、グラデーションなどのテクニックを使った効果的な配色、「Part4」では色のバランスを意識した配色、「Part5」では、Webページの特性を生かした配色について解説されている。
それほどページ数は多くないが、その内容は非常に濃い。特にDTPやWeb制作をしている人には実践的な内容となっている。実例が多くあげられており、感覚的にわかりやすい構成となっているので、初心者にも十分理解できる内容といえるだろう。(上野祥子)
色見本にはCMYK値、RGB値両方の数値が載っているのも高ポイント。
構成に関しては「小さめのサンプルをより多く」掲載されていて、ちょっとごちゃごちゃしている印象もありますが、ページ当たりの情報量が多いのでぺらぺらとページをめくっているだけでも楽しいし、ヒントになると思います。
全体的に広く浅くの感があり、より詳しく多くの情報が必要な場合には他の書が必要になりますが、逆に言えば色彩に関しては一通り載っていると言えるハンドブック的な本です。
Web、DTP、イラストレーション等々分野を限らず、入門者からベテランまで、買って損はない一冊でしょう。
ネットを通して自分の作品(HP,etc..)を人の目に触れさせる!機会が多い今こそ、ちょっと人よりセンス良く見せるために、是非手元に置いて欲しい一冊です。