実はELOで一番味わい深い作品
★★★★★
76年発表の6作目。個人的にはELOの作品で最も好きな作品。独特のロゴ・マークが初めてジャケットに登場したこともあるが、さすがに自信作だったと思う。楽曲の良さは言うまでもないが、このアルバムには独特の艶のようなものがあり、そこが表現しづらい魅力になっている。派手ではあるものの、その中に独特の落ち着きのようなものを感じさせ、内省的とも言うべき切なさを折り込んだほろ苦さがたまらないと思う。それが象徴的なのが全米7位のヒットとなった2.だと思う。ムーヴ時代の再演の8.にしても滑らかで非常に色っぽい仕上がりになっていると思う。シングルとしては先の2.と8.を含めて合計3曲がヒットしたが、全曲捨て曲なしは従来通りであり、このアルバムにしかない魅力が分かると手放せなくなると思う。本作は彼らの代表作というにはやや地味だが、最も味わい深く愛聴出来る作品だと太鼓判を押したい。