付録に収録されていたのは分量から推察しておそらく抄訳だったものと思われます。その後、雑誌の投稿欄か何かを通じて、この本の原作を探す動きがあり、僕も「みつかった?」「いいえ、まだ」などと見知らぬ女性と手紙を交わした時期があります。
1971年に講談社から出版されたらしいのですが、特に気づきませんでした。これは絶版となり、復刊ドットコムで67票を獲得したあと、岩波書店から刊行されたのがこの本です。大人になってからも、時折思い出した心に残る物語、ようやくほんものに出会うことができました。