恒例のコンサートでは一・二曲位安井作品を歌ってくれるジュリー。過去の栄光にしがみつくことを嫌う彼がテレビで安井作品を歌ってくれることは多分もうないだろう。しかしこの追悼コンサートは全編安井作品のオンパレードという事で、超レア!
可憐さ(普通男を形容するのにこういう言葉は使わないよなあ。でもそれが似合ってしまうんだからジュリーはほんとにユニークなスター!)が漂う20代前半の頃に歌っていた作品を40歳を超えベテランになったジュリーがどう歌ってくれるのか、興味津々であった。
舞台に颯爽と登場するジュリー。格好が若い!パステルカラーのジャケットを脱ぐとふわふわのショールと腹出し(!!)ルックに茶髪!!「げげー、無理してないか、ちょっと、、、」という私の心配をよそに歌いだすジュリー。高音が苦しそう。やっぱり40過ぎの男が美少年を演じることは無理なのか?ハラハラしながら見続けた。
しかし、しかしである。歌が進むにつれ沢田研二の顔の表情と声が甘く若く切なく艶やかに変わっていくのである。そこにはもう紛れもない美少年のジュリーがいた。ここ数年あんまり聞かなくなった名曲の数々が堪能できる。特に挙げたい二曲は「悪い予感」と「ヘイ・ジュテーム」。前者はまるで映画の様。これを歌うジュリーを見ると、「役者やのう、、、」とため息が出てしまう。後者は、悶えるように切なく「ジュテーム」と訴えるジュリー。どおおお~。これでコーフンしない人はいないのでは?
結論。ジュリーはいつまでたってもジュリー。かっこよくも可愛くも自由自在になれてしまう。いい買い物でした。お勧め。