加州昭和村
★★★★★
表題の加州昭和村はカリフォルニアに30年代の古き善き日本のテーマパークを作るために昭和家電を買いあさる男の話。実際その当時昭和のテーマパークっぽいのがお台場とかナンジャタウンにできてなかったかしら?という意味でその当時の流行を模したテーマと思われる。この巻で印象に残るエピソードは国宝Gメンの知念さんも出てくる手すき和紙のお話。この物語の中にでてくる人間国宝のかたがたは日本の宝であるにもかかわらず、フィールドを日本に拘っておらず、自分の求めるものがあるのであれば国外だろうが外国人だろうがお構いなしであり、その姿勢が気持ちよい。また、既存の既成概念にとらわれず、目的のためなら手段を選ばない(藤田に仲介を任せるあたり)というのも気持ち良くストーリーを追うことができた。
何気なく
★★★★☆
この作品に出てくる風俗嬢は美人が多いですな(笑)
サラが危険な目にあってますが。
小夜子の魅力もよく出てるし。
また、小夜子の酒豪っぷりも発揮されてますが。
絵画の話題は少ないですが
★★★★☆
本巻は絵画の話題が少ないため、絵画ネタが好きな方は敬遠してしまうかもしれません。私は絵画ネタが好きなので、この点を考慮して星4つとしました。しかしストーリー一つ一つはなかなか良くできていると思います。特に社会状況をたくみに作中に取り入れて、ストーリーのリアリティーや重厚さを高めているあたりはさすがです。数少ない(本巻中唯一?)絵画ネタはART.6「半分と半分」ですが、これは本巻中の佳作といってよいでしょう。表題作であるART.9「加州昭和村」は、最近の昭和レトロブームを先取りしているかのような、興味深い作品です。