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レイド・オン・トーキョー

価格: ¥1,365
カテゴリ: コミック
ブランド: ソフトバンククリエイティブ
Amazon.co.jpで確認
ソ連邦による日本侵攻を題材とした ★★★☆☆
ソ連脅威論がまだ残っていた91年出版の作品(ソ連邦崩壊はくしくも91年)
日本に親ソ反米政権が樹立され、在日米軍が日本から完全撤兵をした直後、ソ連軍の上陸部隊が新潟を襲い、空挺部隊は東京中心部を制圧するべく進出する。
国際情勢は必要最低限に語られるが断片的。描写は新潟や東京都心部での自衛隊とソ連軍との前線での戦い、または自衛隊中枢部の描写で占められる。
一斉射撃を何度か実施しただけで撃ち尽くしてしまう程度しかない弾薬備蓄、敵情把握すらできない貧相な戦略的偵察能力、有事立法がないため民間資産を勝手に使えないといった当時の自衛隊が抱えていた問題点を痛烈に指摘している。また、侵攻されても、ひたすらソ連擁護の論陣を張るマスコミや評論家の描写などシニカルな視点も目立つ。
突如戦闘に巻き込まれた一般隊士や意気が低い士官たちが、現実に直面してだんだんと戦闘になじんでいく描写が現実的(占拠された国会議事堂へ一番乗りを目指す分隊のエピソードなど)。相互に捕虜を殺している凄惨なシーン(投降しようとする無抵抗のソ連兵を射殺したり、捕虜となった自衛隊員を並べ頭を打ち抜く)も目立つ。
国際情勢・国内情勢とも本作の状況とは異なるが、時間表示を記載して複数のストーリーが同時進行する著者の意欲作。ファンならばチェックしていいだろう
(当時は脅威だった旧ソ連軍の最新兵器が多数登場する描写も注目)
記念碑的傑作 ★★★★★
永らく「トーキョー・ウォーズ」「レイド・オン・トーキョー」
とタイトルを変えつつあちこちの出版社から刊行されていたものが、
とうとうここに「★レイド・オン・トーキョー」(★も大事だ、多分)
として完全復活!!ソフトバンクえらいっ!

ストーリー紹介は上記の「商品の説明」に一任します。

以下、僭越ながら私から本作の意義を申し上げれば、
本作は原文閣下の自衛隊モノの出発点と言えるでしょう。
以降、閣下の作品のレギュラーメンバーとでも言うべき
佐藤&中村コンビ(本作ではまだコンビではありませんが)が初登場します。
「オメガ」シリーズに登場する佐藤氏の顔の傷の謎も解けます。
中村氏の名ゼリフ「くそ!いつか殺してやる!」も初のお目見え。
幕僚議長と友人のトムキンス米将軍も仲良しです。幕僚議長はいつもお疲れ。
本作を読んで、以降の自衛隊モノを読み直しますと、
何か色々ミッシング・リンクがカチッとハマリます。ハマリまくります。

ファンなら是非!!