ギガミ、堂々の完結!
★★★★★
15年に及ぶ有賀ヒトシ先生のロックマン漫画「ロックマンメガミックス」「ロックマンギガミックス」の完結編である。
とにかくアツいので、一読されたし。
歴代ボスキャラ達が見せる縦横無尽の活躍は有賀先生ならではである。
クイックマン、スカルマン、シャドーマンなど……とにかくアツい。
主人公のロックマンを食う濃さのキャラ付けが為されている。
カットマンも最後の最後まで笑わせてくれた。流石は江戸っ子だ。一方でデューオが一寸不憫だったかもしれない。
Dr.ワイリー……あなたはやっぱり素晴らしい。
ギガミ二巻であれだけ格好いい台詞を吐いておきながら、
最後にちゃっかり元々のワイリーに戻っているところがなんとも。
世界征服という所業は、あなたのように知的で繊細かつ豪胆な人物にのみ為し得るのだろう。
見どころをもう一つ挙げるとすれば、カリンカさんの変化である。
人間は年を取る。ロボットは年を取らない。
私は彼女の変化に対し、人間とロボットの生物学的な隔たりを感じさせられて妙に寂しくなってしまった。
だが、向こうの世界ではそれが現実なのだろう。
激闘! 大団円!
★★★★★
ついに迎えた、迎えてしまった、有賀ロックマン・サーガ最終章。
地球の存亡をかけた、ロックの、ロボットたちの全ての力を出し切る晴れ舞台だ。
もう、四の五の言わずに読むしかない。作者の愛の結晶が、全てここに結実している。
見どころを敢えて上げるなら、たくさんのロボットが大挙して登場する中、各シリーズから選抜された代表選手の見事な活躍だろう。流石に50体を越えるロボットたち全てにスポットを当たるわけにはいかないが、それでも各ナンバーズから細かく見せ場を用意してくれるサービス精神は流石。
1からはカットマン。最もロックに近い男の、悲壮な決意と覚悟の瞬間を見よ。
2からはクイックマン。史上最強の名に恥じぬ、電光石火の存在感よ。
3からはシャドーマン。常に影に生きる男の望まざる表舞台への登場は、刮目せずにはいられない。
4からはリングマン。その身に余る重責に堪えかねた男に差し伸べられた救いの手とは?
5からはスターマン。時給戦隊アルバイターのリーダー、彼こそスター、真のスター!
(何故か6はおいといて)
7からはシェードマン。まるで全てを統べるホスト役。名バイプレイヤーとしてのしたたかな采配の妙。
いつも通りのフォルテ。生きる意味を探し続けてきたブルース。
科学者の性とのジレンマに悩むコサック。やっぱりいつも通りのライトット!
そして最強にして最悪の親友同士、ライトとワイリー。 全ての人に、全てのドラマを。
そして、やはり全てに決着を付けるのは、我らがロックマン。
地球人類の希望をのせて、いざ最大最後のロックバスター!
これを読まずしてロックマンを語るなかれ。
「リミックス」から、15年に及ぶ長き因縁に全ての決着を!
感動の大団円。そして新たに紡ぎ出される物語。
★★★★★
「反撃の一手」になるかと思われたデューオもルーラーズ・アースの抜かりの無さによって敗北し、
ロックマンも「死との戦い」という最大の危機を迎えてしまう展開は
地球滅亡のカウントダウン促進とも合わさって、前回以上の絶望感を味わわされましたが・・・
決して諦めないライトとワイリー両博士の最強タッグをはじめ、
「ロックマンのこれまでの戦いの結実」として所属の垣根を越えたナンバーズ達の協力、
シリーズを経て精神的成長を遂げたカットマンの「決断」、
前回からの伏線として対抗手段を生み出してくれたコサック博士、
ライトットやシェードマンのように「抜かりの無かったのはルーラーズだけでない」という描写など
逆転劇への布石を次々と見せてくれたことが、着々と読者に「絶望を払う勇気」を与えてくれる流れは
実に素晴らしい、と思いましたよ。
最終決戦でもロックマン、フォルテ、ブルース、そしてシャドーマンやリングマン(!)達が
各々の想いや意地と共に戦い抜き、自らの「答え」と共にルーラーズ達を打ち破っていく展開は胸が熱くなりましたし、
「物語を締めくくるだけでなく、これからもロックマン・サーガを紡いでいこうとするエピローグ」には
当シリーズのファンとして、感無量でありました・・・。
絶望を乗り越え大団円へ
★★★★★
カットマン娘、非常にアリだと思います
それはともかくとして2巻の白いロボット襲撃、そしてスペースルーラーズの出現に最大の危機を迎えた地球
圧倒的な絶望の中現れたデューオ、その続きから始まるギガミックス最終巻
ピンチは脱したものの劣勢は覆せずさらなる絶望を与えるべくルーラーズの攻撃は続きます
ロックマンも一度は倒れ人類の絶望がダークムーンを育てたとき、絶滅までのリミットはあと少し・・・
しかしロックマン、敵味方を超えて集まったロボット、そして人間も絶望に負けたわけではありません
ルーラーズに対抗すべく超エネルギー結晶体を搭載したロボットたちは決戦のため宇宙へ、そして・・・
ちょっと強引な幕切れやデューオの消化不良ぶりは気になりますがそれも些細なこと
今までのロックマンの戦いは決して無駄ではない、そして芽生えた彼らの絆は「X」へ続いていくことを予感させる、そんな完結でした
本家シリーズもストーリー的には停滞しているので続編が望めるかは微妙ですがいつかまた有賀先生のロックマンたちに会えることを信じて・・・
ボンボンコミックスの時代から追い続けた物語の果てはここにあります!
ただやっぱりクイックマン最強は揺らがないんですね先生(笑)