ファンキー・ポップで楽しめる!
★★★★★
どなたかが書いておられるように、ジャケット裏の写真! 懐かしくもいい感じです。H.ハンコックがキーボード機材に取り囲まれている写真です。昔はこんなふうに演奏していたのですね。ELPのキースエマーソンってご存じですか?(ああ懐かしい)
演奏ですが、まずE.ピアノやキーボード類の使い方がこなれていて(抑制がきいていて)アレンジも良いです。ボコーダーでの歌もいいです。メロディーがポップで、いっしょに口ずさんだりして楽しんでいます。とにかく楽しめるアルバムですね。…それにしてもこの頃のハンコックのダサさといったら…。絶対にジャケットで損してますよ。
唄うボコーダー
★★★★★
ボコーダーといえば、クラフトワークやYMOなどのテクノアーティストがロボットボイスとして多様しているアイテムだが、ここでハービーが聴かせるボコーダーはいわゆるところの「ロボットボイス」とはかなり印象が異なります。
恐らくハービーはボコーダー経由のマイクに向かって、音程、ファルセット含め、かなり近いニュアンスで歌っているんだと思いますが、いわゆるロボットボイスとは違う「唄うボコーダー」が聴けます。
こういう風なボコーダーの使い方をしたのはハービーが初めてだと思いますが、にも関わらず完成度の高い演奏です。
ハンコックのエレピが堪能できます。
★★★★★
リリース当時は、ハンコックがヴォコーダーを使って歌っているのが話題になりました。ゼンハイザー社のヴォコーダーが画期的でしたし、ハンコックの歌ものアルバムというのも画期的でした。当然、ジャズ評論家からは総スカンでした。というより、ほとんど無視されていました。最近では再評価されて名誉回復を果たしています。よかった。よかった。
本作ではヴォコーダーが前面に出ていますが、実はエレピ、フェンダー・ローズが影の主役です。ハンコックが自分名義のアルバムでここまでエレピを弾きまくっているのは珍しいです。特に4曲目の「ノー・ミーンズ・イエス」はヴォコーダーの歌も入っていませんので、ハンコックのエレピが堪能できます。
最後の「グッド・クエスチョン」はハンコックとジャコ・パストリアスとトニー・ウイリアムスによる、場違いなほど熱いプレイです。ハンコックはここではアコースティック・ピアノをプレイします。トニーはともかく、ジャコはエレクトリック・ベースですから、基本フォーマットとしては変則的なピアノトリオです。ここでも、パトリック・グリーソンのシンセを入れてしまうところがハンコックらしいですね。ジャコ・パストリアスが参加しているからではないのですが、この曲が『ワード・オブ・マウス』の最初の曲「クライシス」に影響を与えているような気がしてなりません。この頃からハンコックはアルバムの最後に実験的な曲を必ず入れるようになります。『ロック・イット』の頃にはなくなりましたけどね。個人的にはそんな時代のハンコックが好きです。
ジャケ裏に
★★★★☆
ジャケ裏に無数のムーグなどの鍵盤楽器に囲まれるハンコックに、ザビヌルや
YMO世界ツアーの坂本龍一を連想しました。
ボコーダー炸裂の本作はヘッドハンターズとともにもっていたい一枚です
正統派ジャズファンではないのでこんなことを・・・であれですが、自分はカメレオンで幅広いハービーが好きです
ヴォコーダ-まで導入したファンク路線
★★★★☆
"Head Hunters"は間違いなくジャズ・ファンクの路線を明示化した傑作とは思いますが、それ以降、ストレートなジャズ(V.S.O.Pとか、C.コリアとのデュオ作品とか)もやりつつ、このファンク路線を続けてくれたことに感謝します (^^;
まぁ、前述の"Head Hunters"や80sの"Future Shock"などにおける評価が高すぎて、70s中後期の(ファンク作品群)が今ひとつスポットライトを浴びられない?のが個人的には残念です。
#決して、片手間に作ったのではないでしょうから。。
[1]から[3]まではヴォコーダ(うわー懐かしい)を使い自らがVoを取っていますが、別に聴かせるためのモノではないでしょうね(^^; グルーヴを演出するための一手段だと考えています。前後の作品群も同じ感触なら、是非聴いてみたいと思います。