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あかね色の風/ラブ・レター (幻冬舎文庫)

価格: ¥520
カテゴリ: 文庫
ブランド: 幻冬舎
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大人はわかってくれない ★★★☆☆
『あかね色の風/ラブ・レター』です。表題の短編二作を収録しています。
両作品に共通していえるのは、主人公が小学生の女の子で、文体も小学生向けの児童文学、とっっってもピュアなお話です。作者独特のリズムの文体が、なんといっても特徴だと思います。

読者対象が小学生、ということもあって、話はシンプルです。そんな中で女の子たちの心情を上手く描いています。
登場してくる大人キャラがいずれも、なんというか小悪党的位置づけで、「大人はわかってくれない」という小学生の気持ちをストレートに映す鏡となっています。
そして主人公に限らず子供達は、作中において正しいことは正しいと真っ直ぐに明言しています。現実世界においてはなかなかそうはいかないものですので、清々しいです。そのまっすぐさがとても眩しいです。
大人への一歩 ★★★★☆
「あかね色の風」5年生の遠子は、秋に陸上部の顧問から、今まで頑張ってきた1000mからハードルへの転向を指示され、不承不承ながらも承知し、お正月休みも無しに練習するのだが、本番直前にハードル競技が中止になってしまい、先生の指示のまま1000mを走るが…。先生の言いなりになってしまった自分が情けなく、何もかも投げやりになっていた、6年のある日クラスに転校生がやってきて。
「ラブ・レター」は小学5年生の女の子が隣の席の男の子に普段はうまく言えない気持ちを手紙で伝える話。
どちらも、思春期を迎える少女達の気持ちを上手に捕らえています。


あさのさんらしい作品 ★★★★☆
あかね色の風モラブ・レターも小学生の女の子が主人公。
あかね色の風では、
陸上を辞めて自棄になった遠子と大阪から転校してきた千絵の
決して馴れ合い的でない友情を描き
ラブ・レターでは、
大好きな男子にラブレターを書いて渡そうとする愛美の
純真さを描いている。

どちらの物語も読んでいてつい微笑んでしまうような
そんな話だった。
決して明るい話ではなく、
千絵の父親はアルコール依存症で入院しているし、
遠子は走ることをあきらめてしまって心に陰を作っているような
女の子だし、
愛美もちょっとした悩みを抱えながら毎日を送っている。
楽しいばかりの毎日ではないのに、
悲壮感が漂わないのは
あさのさんの子供たちに向ける温かいまなざしのせいだろうか?