ピアノとヴォーカルのみ、セルフ・プロデュースのストイックな作品
★★★★★
前作スタジオ作品リリース・ザ・スターズよりも派手さはなく、ほとんどピアノとヴォーカルだけの作品ですが、クラシカルで美しい旋律を聴かせてくれます。このアルバムにルーファスの特徴がすべて表れているわけではないので、このアルバムをもってルーファスの全貌を測ることは危険で、初心者向きではありません。でも、ルーファスの歌唱を強くフィーチャーした点で、ルーファスの歌心に心が引きつけられてきたファンにとっては、待望のアルバムですね。
ルルとは、不穏、破壊、不可解、自由奔放、女性など、世界の暗黒部分を象徴するものだそうです。母の死を予測する中で制作されたアルバムであり、ルーファスは、母の葬儀でトラック11を歌ったそうです。ルーファスは、母が暗黒部分に飲み込まれていくなかで、ルルの存在を感じたのでしょう。「すべての昼は夜である」。
とはいえ、曲を聴いても、歌詞を読んでも、それほど陰鬱な作品ではありません。3は妹に捧げた曲。日本盤のみ、歌詞と対訳がついているようです。
ルーファスは、10月5日に東京、10月6日に名古屋、10月8日に大阪で、この作品を完全再現する日本ツアーを行ってくれる予定です。