音速雷撃隊
★★★★★
音速雷撃隊のアニメーションを見て、本作の購入に至った。結論から言うと、アニメーション版のほうが遥かに出来が良かった。しかしそれも本作の存在があればこそだろう。私は銀河鉄道999のファンだが、松本先生が我が国の歴史上の作品を描いておられたとは知らなかった。
主人公である野上靖は、アニメーション版ではハンサム過ぎ、かっこ良過ぎである。また、当時の航空機も細部まで綺麗に描かれている。アニメーション版では、F6Fが空母から離陸する場面や艦砲射撃の場面がとてもリアルで印象的だった。また、心優しい山岡中尉や、アメリカ海軍空母の司令官の「敵も味方もみんな狂っている(コミックでは「大バカ者」という表現)」というセリフが胸に突き刺さった。
この作品に出会った影響により、私は桜咲く靖国神社へ出向いた。三十半ばになってしまったが、もっと若い時に靖国へ行っていたならば、もっと真面目に生きたと思う。桜花のレプリカもあったが、撮影禁止区域に飾られていたため、ロビーの零戦52型だけ写真を撮らせていただいた。
賛否両論あるが、日本人ならまずは訪れなければならない場所のひとつだと私は思った。モラルの崩壊した我が国において、靖国ほど感謝や反省の気持ちを教えてくれる場所も少ないと思う。
特攻隊で散った若い人達、我が国の未来のために自分の人生を諦め、命を捧げてくれて感謝の言葉が見つかりません。桜が咲くたびに、貴方がたのことに思いを馳せようと思います。