全体を貫く透明感溢れるサウンドが印象に残る。加えてジャック・ディジョネットとデイブ・ホランドによって紡がれる自由なリズム、キース・ジャレットの持ち前のリリシズム、そしてケニー・ウィーラーのインスピレーションの鋭さ、そして各々のインタープレイ、全てが素晴らしい。曲は3曲ともウィーラーの書いた曲だ。
余談。キースはよくサイドマンに回るといい演奏をしないと言われているようだが、この作品に限っては例外だ。2曲目の'Smatterのソロはまさに圧巻。後テーマに戻る寸前の1コーラスにキースの音楽性の全てが集約されていると言っても言い過ぎでは無い。ウィーラーのソロ時も非常に素晴らしい(としか言いようが無い)バッキングで演奏を盛り上げている。