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落語の国 芸人帖

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 河出書房新社
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噺家との距離感が善くもあり難でもありますが ★★★★★
 プロフグラムなどへ寄稿した半ページに満たない散文から一代芸人記のような気骨と文章力で読ませるものから、ヨイショし過ぎでしょう、とツッコミたくなるようなべったり系オープンラブレターまで、いろいろ混ざっており、個人的には読み飛ばすしかなかったものもありますが、梅橋や談春七夜など、質の高いものは星5つでも足りないくらいです。

 ただ、吉川潮ともあろう人が春風亭昇太を褒めちぎっているのだけは意外としか言いようがありません。芸人ですから、あのような個性は歓迎です。ギミック使った高座もアリだと思います。ただ「稚気」があるからといって、あの人のようにもうすぐ50歳にもなろうとという年齢で、あの程度のおじぎしか出来ない噺家を褒めてもらいたくない。いくら痩身とはいえ、あの人を食ったような立川談志でさえ、おじぎだけは深々とゆっくりするを吉川潮は【いつも】見ている筈です。芸は人なり。

 この本はそういう意味でも一貫性に欠ける部分がありますが、5年後10年後に読み返したら、更に価値が高いと思える内容であることは間違いありません。折々、読み返すと発見や時の流れを感じるのが、こういう落語本のおもしろさでもあり、生きている<今>の落語を扱っている落語本の価値だと思います。