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育児のジェンダー・ポリティクス (双書 ジェンダー分析)

価格: ¥3,465
カテゴリ: 単行本
ブランド: 勁草書房
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家族の育児と社会制度をはじめてリンクさせた画期的な書 ★★★★☆
この本は、私たちが子どもを育てるときに、普通だと思ってきたことも、実は時代や国の政策によってこんなに違うんだということを、実証的に解き明かしてくれる。この本を読んで、ああスウェーデンに生まれたかったと思った子育て経験者は多いはず。自分が感じたこと、思ったことは、単に、自分の性格や相手との相性という問題ではなくて、人口構成による労働力編成の問題や、産業化プロセスにおける政策と深く関わっていたのだとわかる。著者が一番言いたかったことは、実はこういうことなのではないかと思う。その中で、個別の家族がいろんな育児の方法を戦略的にとっていくということ。ならば、自分はどのタイプの家族を選ぶのか、どのタイプの家族を次世代に残せるのか、という読み方もできる。学術書なので、理論は難しい箇所があるが、家族の語りには、共感できる人も多いはず。
インタビュー調査の限界? ★★★★☆
 メインは第二編の「『夫婦で育児』の通文化的4類型」でしょう。日本、フランスそしてスウェーデンの50組近いカップルを、国の枠を取り払って4つの類型にまとめてしまうのは大きな冒険だったかもしれません。まあそれでも結局パートナーシップのありようを決定する最も大きな要因は、その国の政策や文化などではなく、それぞれの個性や人生観なのでしょう。あと相性もでしょうか!
 第二編のまとめでの、「男性の二重役割」「女性の二重役割」タイプから「平等主義」タイプへの離脱を勧める論調は、私などには当然に思えても、読み手によっては反感を覚えるかもしれません。第U部のまとめとして「『役割逆転』タイプを含むどのタイプにおいてもジェンダー秩序のベクトルは作動している」としていますが、何やら予め用意されていた結論のような気もします。「作動」していないカップルも探せばきっと見つかるでしょう。