続きが読みたくなる所で次回へ続く!
★★★★★
スティーヴン・キングの『ダークタワー』第三部。
あいかわらずぶっ飛んだ内容です。序盤からいきなり巨大な熊のサイボーグと闘ったり、表紙にあるとおりサイコな人工知能を備えた列車がでてきたりと、見所盛りだくさんです。そしてなんと言ってもやっぱりキングは問題を抱えた人を書くのがうまい。この巻でも二巻で指を食いちぎられて死にそうになったローランドが、今度はキングお得意のパラノイア的妄想に取り憑かれて精神的に苦しんでいきます。それでもローランドは暗黒の塔への旅を止めることはない。彼の背負っているものの重さが徐々に明かされていきます。一巻でローランドが見殺しにしたジェイクも再登場します。
この巻は非常に先が気になるところで終わっているので先がどうしても気になる方は角川文庫で読んでみるのもいいかもしれません。
ダークファンタジーと銘打つだけあってとにかく一冊一冊の内容が重い。そこらへんの夢と希望溢れるファンタジーとはわけが違います。だからこそローランドが暗黒の塔にたどり着けるのかどうか気になって仕方がありません。僕は角川版で第四部までは読んでしまっているので、第五部以降を一日でも早く出してくれるよう新潮社さんの方角に向かってお願いするしかありません。