誰にも見られたくない、外から見られたくない。そんなことは山ほどあるある、と笑いながら読んだ。自分の通り過ぎた道、いや、飛び降りた崖が思い出されて、友達と夜更けまで話し笑い合う時のような感じ。
２９歳の崖っぷち。その崖を越える前に、私がこれだけの努力をしてみたら、結婚できていただろうか？　……いや、あんまり今と変わらなかった気がする。
３０代になって体全体が曲がり角。健在な肉体は、私も欲しい。でも、適度な運動と規則正しい生活を送るのが、私にも相変わらず難しい。
楽しく笑いながら読んだけれども、壊れた卵巣の痛みを抱えて笑うとき、私は笑うしかないぐらいひそかに切なくもある。色気や恋愛には縁遠い生活で、のほほんと暮らす毎日は穏やかで、結局、これが性に合っているらしい。そういう今の自分の諦めを再確認してみた。

ちなみに、この文庫は抜粋版だそうです。残り半分も読んでみたくなる、軽快で率直なエッセイでした。

昨今、勝ち犬や負け犬とか、結婚がクローズアップされてますが
この本は超越した場所で独身生活を生きています
結婚の縁が気配ですらしない執筆の仕事をしてる著者が出版社の企画で
結婚道をスタートさせる。
２８歳崖っぷちは、いつのまにか崖の向こう側となり、企画もいつのまにかすりかわり健康ものになってゆく。

結婚以前の恋愛の縁さえ離れた遠い所にあるのがわかりながらも
美味しい食べ物や酒に目がなくとも
これからの未来に期待すべくダイエットも忘れない
　　私も女三十三歳です。よほど体が才能じゃない限り、いつかはビア樽のよ　　うになるのでしょう。

　　「ダイエットは一生続くものですから」なんていう雑誌のコメントを見る　　と、「一生続ける気がなければ、問題はいつ自分がビア樽になるのを許す　　かということよね・・・・」ってとこが問題となる。
　　　　　　　　　　　　本文２６３ページより
女の心の中のせめぎあい。
とにかく、抱腹して、知人にも回してしまった本です。

まずはタイトルを本屋さんで見掛け一人、本を持って「ああ、私？それは私のこと？？」と思わず本に語りかけそうになりました。そして危ない人になる前にレジに連れて行きましたが（笑）
内容は雑誌掲載分のエッセイ５年分ですが、笑えました。

色々なダイエットやスポーツに挑戦したり、色んな占いをしてもらったりと中にはとても大変だったモノもあるようなのですが・・・何だか笑えてしまうのです。そしていつもなにかしら食べたり飲んでたりと（笑）
取りあえず、連載当初の作者の歳に近づいてきた私は骨盤矯正体操なるモノをしてみたいと思いました。