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土地の文明 地形とデータで日本の都市の謎を解く

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: PHP研究所
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天下り団体の機関紙の寄稿って感じ ★☆☆☆☆
 天下り団体の機関紙に寄稿されている読み物を集めた感じ。機関紙なら、読む人もある集団だから、いいのでしょうし、それなりに面白そうな話題を集めている。しかし、一般相手としたら、知識の浅さや独断が垣間見られ、役所の後輩に資料を集めさせ、出張のついでに情報収集したりなど、目を覆いたくなる。
天下り元官僚の暇つぶしに付き合う必要なし ★☆☆☆☆
冒頭、いきなり「幕府が威信をかけて守った(江戸城)半蔵門が裏門のわけがない」と主張する。
「現在の地図は北を上、南を下にする約束が定着しているが、江戸時代の地図は違う。場所や屋敷を表示する漢字があちらこちらの方向を向いているのだ」、江戸の古地図を広げて見て、「その時突然、私の目に『御城』という字が飛び込んできた」、「甲州街道から見ると江戸城の『御城』は正立している」、ゆえに、「半蔵門は裏門どころではない。江戸城の正門に位置していたのだ」という断定になるんだって。
思わず、腹を抱えて笑ってしまったが、自分の無知を曝け出して好く言うわさ、ほんとうに。
『江戸切絵図』などで、場所や屋敷を表示する漢字が縦横斜め倒立あっちこっち向いて定まらないのは、文字の頭が来る方角に、その屋敷の正門があるのを示すという約束事になっているためなんで、甲州街道側から見ると、『御城』が正立して読めるということは、まさしく江戸城の大手門が『御城』という文字の上側(東京駅側)に位置することを表示しているわけのもの。
場当たり的な著者の思い付きなど、まるっきりの的外れも好いところ。
呆れたのは、「大坂で勤務していたころ」、「当時の建設省の奈良国道工事事務所主催のイベント」に参加したと。
そこで、「なぜ、これほど奈良の社会インフラが立ち遅れたのか? そのことを考え続けているうちにある思いつきが浮かんだ。翌日、私は奈良国道事務所へ電話をした。…(中略)…その頼みごとは、奈良市の人口の歴史的推移を調べてもらうことであった。…(中略)…事務所長という激職の中で申し訳ないがほかに頼む人がない、と泣きを入れてお願いした」と。以下、この調子の記述が続くのだが、こんなの、自分で調べたら好いのに、また何で「事務所長という激職」の人間に依頼などしたのかと思い、どういう人なの、この著者? と確認してみたら、もと建設省の技術官僚で河川局長まで務めたとある。
頼みごとをするに事欠き、これでは公私混同も好いところではないか。
自分で調べが付かないなら、みずからお金を出して然るべき調査機関に頼むとかあるでしょうに、業務外のプライベートな依頼で公共機関を動かすってことが、どういうことなのか解らないのかねぇ。
どんなに優秀な人間でも、お役人を永くやると、誰でも例外なく馬鹿になるというが、本書の著者など、すべて下僚任せ、縦のものを横にもしない毎日で、手も足も世間人並みの常識も、みんな退化させてしまった典型的な一人ということになるか。
河川土木が専門だが、その河川についてさえ、土木技術的なことはともかく、歴史的な問題となると、まるで駄目で間違えてばかり。キリがなく一々は指摘しないが、アマチュアの歴史好事家にも及ばず、矢作川のこと以下、総じて上っつらだけの知識で底が浅く勉強不足が目立つ。
高給を食む以外、これといって天下り先に何も仕事がないんで暇潰しに書いた原稿なんだろうけど、どうせ、たっぷり閑はあるんだろうし、天下り先は国会図書館も近いしするんで、もう少し腰を据えて勉強してから著述したらどうなんだと申し上げたいよね。
こんなの書いても恥を掻くだけと(雑誌掲載後に)忠告してあげる人すら、もう周りには居ないんだろうかしら。
 
真面目に読めばトンデモ本に近いかと ★☆☆☆☆
大笑いしながら読みました。
赤穂浪士の話ですが、麹町周辺は武家地ではなく、町人地です。近くの平河天神は男娼が客引きをする場所でした。江戸城周辺ではめずらしく「あやしげ」な場所だったわけで、幕府の目を逃れて吉良の動向をさぐるアジトとしては最適の場所でしょう。

専門書じゃなくても、江戸の古地図を紹介した本は今は小さな書店でも買えます。それを一回でもみればすぐわかることで、著者だけでなく、編集や校閲の人でも簡単にチェックできます。ですから、シリアスに書かれたものではないのではないでしょうか。

他の方が真面目な本として評価されているので、その基準で☆1つにしておきましたが、ユーモア歴史ミステリとして楽しむ分には悪くないです。


吉良上野介は悪くないっ! ★★★★★
いい人です。
似た評論に清水馨八郎がいます。赤穂の件は塩を巡るトラブル・揉め事から始まるんですね。
歴史の因果というものは、常に自然災害やら地理がつき纏うもんです。
それを克服してきたのが人類です。
しかし言い方悪いけれど、歴史学者でもない「よそ者」にこうした歴史的な検証を先んじられて、恥ずかしくないのですかね?
雄弁な地形 ★★★★★
ただ地図を眺めているだけでは気づかない、その地形ゆえの文明の謎がデータに基づいて解きほぐされていくのが快感。こんな見方ができたのか!と地図や地形、そしてデータのおもしろさに触れることができ、これから地図を眺めるのが楽しくなりそう。古地図などにも新たな興味を喚起します。