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QED 竹取伝説 (講談社文庫)

価格: ¥800
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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トリックよりも… ★★★☆☆
この本だけでなくQEDシリーズすべてに言えることですが、雑学が増えますね。
私は殺人事件そのもののトリックよりもそちらを楽しみに読んでいます。
歴史の好きな方はすごく楽しめる作品だと思います。
ちょっと今回はインパクト薄 ★★★☆☆
●今回はそれほど衝撃的ではありませんでしたが、ある職業が賎しかったこと、私はこれに関してまったく存じませんでした。●ある職業やある人物、そして竹ともう相当始めの方にパズルのピースは出揃ってしまいます。もっと縮めて一気に結論へ持っていって欲しいという感じがしないでもありません。ちょっとタタルと奈々のやりとりが長かった。結構今回は彼らしくもなくてこずっています。●現代の事件の方も勇躍?乗り込みますがやっぱり今回は手際が悪い、何かいつもの快刀乱麻がなまくらっぽくなって人間味のあるタタルでした。リアリティーあってよかったです。精彩を欠くしちょっとまどろこしいから気の短い人は嫌がるかもしれませんね。●ただまだ腑に落ちないことが、ある職業が卑しいとされたのはそれに就いた人の前の職業と関係があるようです。しかしなぜ異なる生業を強制させるに及んで権力者の脳裏にそのある職業が浮かび上がったのでしょうか。私はこれに何の必然性も感じません。これについての突っ込んだ考察を続編で期待します。●小野篁、日本史の用語集で見たことあります。安倍清明以来のまたまた不可思議な御仁に言及していますが今回はほんの脇役、これも続編での追跡を期待します。●あと小角も。●出雲大社が古に誇った偉容、井沢さんの本で知ってたので衝撃ありませんでした。しかしあの工法をやめた理由は何でしょう。これも続編での追跡を期待。●もう少し犯人の言い分を知りたいです。このシリーズ通じてなんですが相手の反論がどうも物足りないです。
かぐや姫の正体見たり… ★★★★★
 今度は「かぐや姫」こと「竹取物語」に隠された真実に迫ります。
 もともとあの時代に書かれたとは思えないくらい、想像力豊かな伝奇物だよな…とは思っていたのです。様々な解説などを読むと、その影に暗喩された貴族達に当世一流の皮肉が見え隠れしている…らしいことも知ってはいましたが…そうか、「鬼」かぁ。

 お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、タタルさんの歴史論には必ず「鬼」が登場します。
 「鬼」=「まつろわぬものたち」=「被差別民」。
 基本的人権の尊重だの、男女平等だの…こんな思想は戦後のものです。それまで日本では、ずっと支配する者とされる者、差別する者とされる者の二極に人間は分けられてきました。
 そういう時代のほうがずっと長かったわけです。現代の感覚で、歴史を掘り起こしてみたところで、隠された意味が解けるはずもない。価値観が全く違う…いわば「異世界」の文化なのですから。
 私たちの目にかかった「現代の価値観」というベールを、タタルさんはいつもいつも見事に剥ぎ取ってくれます。それが…読んでいて快感に繋がるのでしょうね。
民俗学的テイストの強い佳作です ★★★★☆
現代の殺人事件と語られる民俗学的な考察との関連が今一つ弱いような気がします。
しかし、語られる内容は実に興味深く、竹がかつては忌まわしい植物だったことやかぐや姫の正体は誰か、そして竹取物語は何を描いているのか、引き込まれるように一気読みでした。
殺人事件の方のトリックは、まぁ・・・。
QEDシリーズの中でも民俗学的テイストが強いので、そちらに興味のある方には楽しめると思います。
QEDとしては… ★★★☆☆
高田崇史のすごいところはQEDシリーズを途切れることなく、ほぼ1年おきに出しているところである。それがどんなに大変なことか、このシリーズの読者ならばお分かりのはずだ。

QED的な日本史史観は、当初は「屁理屈」と受け取られかねないものだった。それだけ独特だったのである。しかし、膨大な史料と独自の視点を駆使した説得力に圧倒されて、まさしく「隠されてきた日本史の真実」と徐々に読者に認識されるようになった。

今年の竹取伝説であるが、やや低調に感じられた。これは逆説的な意味があり、桑原たたる氏的な史観が浸透したからこそ陳腐化してしまったという皮肉な結果である。「東照宮」や「ベーカー街」のように時代や国をずらせばまだまだ面白いものになっただろうが、何度か取りあげられた平安時代では、驚きが薄くなるもやむを得ない。

ミステリ部分も今回はややとってつけた風に感じられるが、さて、ほかの方のご意見はどうだろう?