標題作「おいてけぼりブルース」が好きで好きで。かれこれ１０回以上読み返してます。

平山と国吉はかつての会社の同僚で、身体の関係だけはあるもののお互い「好きだ」とは
言い出せない、そんな関係。そんな中、国吉に見合い話が持ち上がり‥という、あらすじ
だけはよくある展開なのですが、国吉の不安な気持ちとか、ひょうひょうとしながら実は
深い平山の気持ちとか、２人の関係が切なくも可愛らしくて、何度も読み返したくなる
良作です。平山のビジュアルも素敵で、眼鏡にカフェのマスター姿が格好いい〜。ユキムラ
さんは相変わらず制服ものがうまいですね。

色々と思い悩んで考えすぎるあまり全力で遠回りしちゃうような不器用な恋を集めた短編集。考えすぎてしまうのも、あと一歩が踏み出せないのも「大人」だから。そんな大人達の、もどかしくてどこか初々しいようなくすぐったい恋に思わず知らず萌え悶えてました。エロも結構しっかりしたものから（麗人さんなので・笑）プラトニック？なものまでバラエティに富んでます（笑）最近のユキムラさんの作品の中では個人的には一番のヒットだったかも。
初期の「ダメな男ほど愛しい」の感じに近いかな。ヘタレで可愛い大人が大好物なので大満足な一冊でした。読んで良かった。