官能を描いたアン・リー監督の佳作。
★★★★☆
アン・リー監督は人間の深層部分を描いたと云っているが、どこかで目論んだ(に違いない)街と男女の官能のシンクロナイズは充分に伝わってきた。日本占領下の魔都上海の何という官能さ!。また激しい性愛を通して、特務機関の手先になっている男の暗さと焦燥感をとても巧く表現していたトニー・レオンの演技力にも感心した。一方で新人タン・ウェイには、使命と愛の狭間での揺れる内面を表現できたかというとやや物足りなさが残った。ただ彼女は、別の作品で見てみたいと思わせる魅力的な女優ではあるね。もう少し短いと良かったがアン・リー・ワールドが楽しめる作品だ。
濃厚な7分間
★★★★★
性交のシーンが濃厚すぎるゆえ、中国やシンガポールではその部分がカットされました。
7分間もの映像がカットされたと言われています。
カットされるのも納得の内容です。
わき毛は生やした美しい中国女性とトニー・レオンの濃厚なセックスシーンには圧倒されました。
日本が上海を統治していた時代を背景に、香港の大学生達が繰り広げる特務機関員イーの暗殺計画。
ワン・リーホン演じるクァンに恋をしながらも、計画のために処女を捧げるワン・チアチー。
大学生の未熟さをリアルに描写し、手に汗握る展開です。
舞台を3年後に移し、再び繰り広げられるイーの暗殺計画。
計画のためにイーと度々激しい性交を重ね、心揺らぐワン・チアチー。
愛情が殺意を超え、そして・・・。
まさに手に汗握る158分でした。
過激な恋愛映画
★★★★☆
恋愛映画ですが、ラブラブなシーンはほとんどありません。
過激なシーンが話題を生み、18禁指定も受けましたが、その部分も含めて面白かったです。
ラブラブなシーンはないんですが、ラスト、ヒロインとトニー・レオンが視線を交わし合う場面は切なく、涙がこぼれました。
そして、最後の最後。
ああなるしか仕方なかったと思いますが、悲しい話です。
ただ、学生がこんなことできるの?という気はするので、そこで評価が少しさがりました。
大人の夢
★★★★★
トニー・レオンの冷酷で孤独、ゆえに激しい感情をほとばしらせる男に愛されると
地獄に堕ちても構わないと思えそうです。
スパイが標的を愛するなんて、話自体は凡庸ですけが、
エキゾチックな上海の街並を背景に、高い緊張感の中で蛇のように絡んで愛し合う様子は
これぞ映画の醍醐味です。
タン・ウェイが時間と愛を重ねるごとに、かわいらしいただの女の子から
色気を体から匂わせる女になる様子をたった、150分の映画の中でみせます。
演技ももちろんあるでしょうが、この映画の経験がタン・ウェイという人にそれを身につけさせているような。
そういうところ、アン・リー監督は素晴らしいですね。
観終わった後は、誰かを愛して切なくて悲しくなった夢から覚めた気分を味わえます。
美しい
★★★★☆
タンウェイが何とも言えず美しかったです。話の内容は単純なのですが、ラストの決断は。。どうなるのか興味がありました。上海の街も美しく、工作員も敵に恋してしまうのか?と思いました。主役2人のセクシーさが際立っていました。