独習ならコレ!
★★★★★
さんざん指摘されているように「芸大和声」と呼ばれる、三巻に分かれた和声の本は、指導者が居ることが念頭に置かれており、独習者には些かわかりづらい(特に解説の貧弱性が致命的である)。
もちろん、そちらにはそちらの利点も多くあるからこそ、今に至っても愛用されていることと思うが、それは指導者があってのことである。
この本は、元が独習者用に書かれたこともあり、非常にわかりやすく、また、解説も丁寧にまとめてあるのだ。
勉強環境に恵まれた方は、それほど多くはない。
作曲を学ぼうと思った方、まずはこの本で古典和声を身につけてはどうだろうか。
いいと思う
★★★★★
この本をきちんと勉強すれば あらゆる楽曲が困難なく分析できる。 この学習を終えるためにはそれなりの覚悟で挑まないくてはいけません。禁則ごとも沢山ありそれらを厳守しながら少しずつするとよいでしょう。やはり数学と同じだと思う。 勉強と思わずパズルゲームをする気持ちになりましょう。
古典和声のエッセンス
★★★★★
本書は『和声―理論と実習』(通称:芸大和声)で使われているものとほぼ同じ記号を使って解説していますが、それより前に出版されている本です。
全体が実習篇と原理篇に分かれており、最後に課題の解答(範例)が掲載されています。
実習篇では、古典的和声がひととおり、段階的に説明されています。説明は簡潔ですが丁寧であり、課題も決して多くはありませんがほぼ全ての課題の範例が巻末にあるので、独習でも理解しやすいと思われます。
原理篇は、実習篇でいわれている内容がどういう仕組みで成り立っているのかを明らかにし、理論的に裏付けているものです。こちらは体系的に説明されており、堅実な内容です。
芸大和声が全3巻+別巻で1000ページ以上もある「大著」であるのに対し、本書はコンパクトな形で、しかも和声の基本がしっかりと説明されています。これから和声をやってみようという人にも、少しやってはみたが枝葉末節な話ばかりで何が本筋なのかわからなくなった…というような人にもお勧めです。