客観性のある数少ない良書
★★★★☆
発達障害に関する研究の比較的新しい動向をレビューしている。
そのため、発達障害の治療の今後がよく見える。
一冊読みきることができると思います。
★★☆☆☆
特に発達障害についての記述は、内容は薄く、脳科学との関連も希薄であったように感じました。肝心の脳科学についてても、少し浅すぎるような気がしました。
但し、学部以上で学んでいないと、この手の本は難しすぎて、歯が立たないことが多いです。そのような中、この本は素人にとっても読みやすいと思います。一冊読みきって脳科学と発達障害の関連に興味を持つきっかけにはなるかもしれません。
発達障害についてはあまり書いていない気もするが・・・
★★★☆☆
発達障害と言うより脳科学の入門書といった方が適切かもしれない。
CT、MRI、PET、MEGといった脳機能イメージングを駆使して脳の機能、さらには発達障害の原因を突き詰めようとしている。内容としては脳機能イメージングで個々まで人間の高次脳機能がわかってきたという紹介が主であり、発達障害がどのような家庭で発生するかと言うことろまでは踏み込みきれていない。
まだまだ脳機能イメージングが発達途上の技術で、脳機能を細部・深部までリアルタイムに把握するというにはほど遠い状態である限界からか、どうも現在の研究水準では発達障害を脳機能との関連で捉えるというところまでいっていないということはわかった。
なにが「正常」かは「異常」といわれるものとの比較の中でしか見えてこない。脳科学は脳に損傷を受けた人々への研究から重要な知見の数々を得てきた。高次脳機能に関しても発達障害の人々の脳を研究することから得ることは大きいだろう。「正常」な高次脳機能の働きが解明されてこれば発達障害の人々を支援するためにも有益な知見も生まれてくるだろう。今後の研究の進捗に期待したい。
精彩を欠く
★★☆☆☆
予備知識的な第一章と二章は良く書けているが,本題である第三章になると途端に精彩を欠く。文章も途端に読みにくくなる。この領域での主要論文の要約を羅列しただけになってしまっていて,再構成されていない。「脳科学もこの程度か」という感想である。