一流の流通産業論!流通に係わるすべての人に!
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流通を語る人・流通産業に携わる人には一度は読んでほしい論文集です。専門書とはいえ、内容も比較的平易で、4大卒程度の学力があれば誰にでも読めるでしょう。
一般的に複数の書き手からなる論文集は、えてして、問題意識もバラバラ、主張内容もバラバラ、クオリティもバラバラですが、そこは本書、伊藤元重先生がピシッと締めて下さっています。どの章もよくできていて、まるで伊藤先生が自ら書かれたようです。
流通の世界の著作は、非科学的な思いこみを持つ経営者の受け売りのような本が多い中、現在の日本の流通に関するアカデミズムの最先端を知るにはこの本をおいて他にはないでしょう。