田中絹代のトーキー初期作2本立て
★★★★☆
「マダムと女房」は日本初のオールトーキー作品として有名。1時間未満の小品で、松竹らしい小市民の日常を描く。初のカラー作品、初のシネスコ作品はいずれもDVD化が完了もしくは発売予告が出たが、初のトーキーはどうかと思っていたら、案外速くのリリースは喜ばしい。もう一つの「春琴抄お琴と佐助」は谷崎文学の最初の映画化作品。戦後リバイバルの折、再編集されている感じがする。島津保次郎監督作品としては「隣の八重ちゃん」に次ぐDVD化。この監督の作品は他にもリリースして欲しいところ。戦後、京マチ子、山本富士子、山口百恵などの諸作があるが、比較するのも面白いが、山口主演以外はDVDにまだなっていないのは残念。