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Glenn Gould Plays Hindemith's Piano Sona

価格: ¥582
カテゴリ: CD
ブランド: Sony Bmg Europe
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第3番の最終楽章のフーガ。このフーガにグールドは現代のフーガを感じたのではないか ★★★★★
ビアノ・ソナタ第1番が1966年10月13日 ニューヨーク、コロムビア30番街スタジオ、第2番が1966年12月、1967年1月 ニューヨーク、コロムビア30番街スタジオ、第3番が1973年2月18日 トロント、イートンズ・オーディトリアムで録音。完成までに6年余の試行錯誤を経ている。

グールドのディスコグラフィを調べればすぐに分かることだが、グールドが偏愛した作曲家が三人いると僕は思う。一人は当然バッハだ。そして二人目はシェーンベルグ、三人目がこのヒンデミットだ。ヒンデミットについては、単にこのピアノ・ソナタにとどまらず、ホルン・ソナタ (1939)を1975年7月3,5日に、バス・チューバ・ソナタ (1943)(1955)を1975年9月3,4日に、トランペット・ソナタ (1939)を1975年1月6日に、ホルン・ソナタ (1943) を1976年2月9,10日に、トロンボーン・ソナタ (1941)を1976年2月22,23日にいずれもトロント、イートンズ・オーディトリアムで録音している。これは尋常ではない。

では、グールドはヒンデミットのどこにここまで惹かれたのだろうか。僕はヒンデミットの一つの中心音の調的な支配力のもとで、斬新な和音や半音階を駆使する作法だと思う。特に有名な、12のフーガからなるピアノ曲『ルードゥス・トナーリス』に使われている音列は、基音Cから徐々に不協和となる、と言う構造を持ち(C-G-F-A-E-Es-As-D-B-Des-H-Fis)、彼のこのような理論が典型的に示されている。そしてこのピアノ・ソナタ第3番の最終楽章のフーガ。このフーガにグールドは現代のフーガを感じたのではないか、と思う。すばらしい演奏だ。