人はみな大切な思い出を持つものですが、思い出とともに成長できるか、執着してしまうか、未来に新しいもっと多くの思い出を見出すことができるか、を問う興味深い作品でもありました。一時の感傷に流されない二人の女性主人公の強さも魅力的でした。
女性の生き方、とともに、人がどうやって人とともに生きるかということを考えさせられました。
一方は恋人を捨て、愛してはいないが将来を約束された外交官との結婚に踏み切るべきかを、一方は自由の無い母国ハンガリーを捨て(物語はベルリンの壁崩壊以前)アメリカ人の養女となって、移住するか・・・・
岐路に立つ二人の女性は、タイムリミットまでに、どんな選択をするのか。自分だったら一体どうするか?この二人と年が近かったため、ドキドキしながら読みました。
物語を読み終わって、解説の章を見たら、本を薦めた教授が書いていて、そういう事かと笑ったのを覚えています。