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★★★★☆
確かに20年以上前から、何と表現したらいいのか、あえて言えば「自閉的だが、それだけではない」と呼ばれる一群の子どもたちがいた。仲間たちと子どもたちの印象は共有しえても、それを概念化できなかったが、著者も同様なことを感じていたことが分かる。本書のすばらしいところは、基本編のP24の軽度発達障害の診断の問題の箇所以降の部分である。特にADHDが状況依存型であるということが、DSM-4の基準では飲み込めなかったが、この説明でよく理解できた。実践編のP103以降は、筆者がペアレントトレーニングとして別冊で紹介しているところであり、初級者以上は読む必要がないだろう。
いずれにしても、軽度発達障害についての良書である。