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噂 (新潮文庫)

価格: ¥704
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
主人公に愛着が湧く作品 ★★★★☆
最近、どんでん返しミステリーにハマっていて
帯の「ラストの1行…」という箇所に引かれた。

書評を見ると、評価もまぁまあの割に賛否両論。
さて、自分はどっちか…。

結果的に、個人的には「否」でした。
何とも言えない、後味の悪さが残ってしまいます。

けれども、公平に物語として見れば
十分に面白く、読んでる最中に噴出しそうになる可笑しみは
この作者独特のものなのでしょう。

父娘の会話が凄く楽しく、微笑ましく。
男やもめの刑事の家庭が見えて、サイコミステリーを読んでいる
というのを忘れさせてくれるような感じ。

コンビを組んだ名島刑事との、最初の戸惑いが
次第に”チーム”意識が高まって、お互いに認め合うようになる
下りも、わかり易くて読んでいて楽しかった。

ストーリー的には、サイコ野郎が誰なのかなど
全く予想がつかない展開では無かったけれど、やはりこの本は
最後に1行に瞠目すべきことがキーなのだとしたら
そういう意味では成功だと思います。

読んでいても、主人公である小暮刑事の姿が目に浮かぶようで、
応援しながら読んでました。
登場人物に、感情移入して読むことが出来るのは
やはり魅力があるからだと思います。

こんな風に書ける作者の他の本も、是非読んでみたい。
★★★☆☆
いつも通り、この筆者のミステリーは安心して読めると思っていたら
衝撃のラスト!思わずうまいとうなってしまった。
「〇〇〇〇!」 ★★★★☆
この最後の一言によって読後感が変わる典型的な作品。

お約束と言えるのは、最後まで読んで、しかも叙述ミステリー
に慣れている人の科白。

それでも、このラストは、「やるせなさ」が漂ってて秀逸。

女子高生の描き方がストレートすぎて、現実感が
ないのは仕方ないとしても、真相やそれに至る
過程なども十分及第点だろう。

放置された伏線もなく、イイ感じが最後でひっくり返される
のがお好みな方にはご満足いただけるはず。

グロ表現も、「ハサミ」「殺戮」よりはマイルドだし。

どんでん返しを気軽に楽しめる入門書ですよ。



衝撃の二番底 ★★★★☆
新ブランドの香水のプロモーションとして意図的に流された口コミによる不吉な噂。
プロモーション会社によって作られたその噂をまさになぞるかのような猟奇殺人が
東京都内で発生した。妻に先立たれた巡査部長の小暮は、警視庁から出向して
き女性警部補の名島とのデコボココンビで捜査に乗り出すのだったが・・・。


本作は、実在するマーケティング手法のworld of mouth、口コミを題材にしたミステ
リーだ。いったい誰から、そしてどこから流れ始めたかわからないのが噂というもの
の不気味さだが、この小説はそれをうまく作品として表出している。

帯にもあり、また多くの評者が書いているとおり、本作は最後の一行まで気が抜け
ない。いや、最後の一行によって今まで読んできた状況が、信じてきた景色が、いっ
きに不気味な様相を呈するそれに代わるという仕組みになっている。

そのように、本作は映画でいうとM・ナイトシャマランの作品群に通ずるところがある。
がしかし、その最後の大どんでん返しが「活きる」のも、それまでに構築してきた物語
が豊穣であったからこそ。解説にて茶木則雄も書いているが、仕事に追われながらも
一人娘のことを思ってやまない小暮や、おっさん読者の心をズキュンと射抜くことうけ
あいの名島といった魅力的な人物描写によって、500ページ近くあろうと読者のペー
ジをめくるスピードを増進させることは間違いない。けして、単なるシャマラン的「終わり
よければ」の作品ではないのだ。
そのラストにびくついてもらうために、思わずすすめたくなる一冊だ。
事件自体は解決してほっとするかと思ったら、最後の一行は衝撃的でした ★★★★★
新製品ミリエルを売り出すためには、企画会社がある噂を流す。その噂は、「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね。ミリエルをつけてると狙われないんだって」というものだ。やがて、その噂が現実に起こる。その事件を小暮と名島のコンビが解決する。

ホラーミステリーみたいなものかなと思います。事件自体の犯人はそんなに難しくないかなと思う。事件自体は解決してほっとするかと思ったら、最後の一行は衝撃的でしたね。すぐにどういうことか理解できずに、もう一度周辺を読み直してこういうことかと合点した。小暮と名島のコンビの苦労が報われないのではないかという感じだ。