未熟な経験の浅い幼稚園教師・ちか先生が、個性豊かすぎる親や児童に振り回されつつ
毎日働くお仕事小説第2弾！
今回は、エリートな学歴を持つ中途採用の先輩女性と、体力勝負の同僚男子に挟まれて
右往左往する姿が漫画チックで…そのへん、前作より、親しみやすい話になってると思う。

ヒロインの恋愛の話がちょっと唐突な感じがしたけど、あとは、丁寧に、こういう幼稚園
どこにでもありそう、という、本物感を失うことなく描かれたお話だった。

昔も昔から，男性が女性の一人称で物を書くというジャンルがありまして，それが成功すると「胸をきゅんとさせる」ヒロインが誕生するのですが，ここに新たに一人誕生しました。
ちかポンはかもめ幼稚園に昨年勤め始めた若い先生です。
地味な性格に，はたち過ぎのツインテール。
登場編の前作ではほろ苦い思いを味わいましたが，今回はぐっと成長して幼稚園に素敵な息吹を贈ります。
幼稚園時代が記憶に残っている人は，「こんなだったなぁ」と自分の子どものときを思い返して読後も楽しめるのではないでしょうか。

いやぁ，それにしても，著者は還暦男性というのは，すごい精神コスプレです。
心に不可能は無いのだなぁ。
けなげな主人公にきゅんと来ました。

〔MF文庫ダ・ヴィンチ〕かもめ幼稚園 (MF文庫ダ・ヴィンチ)
続編です。

前回は、20歳の新人として働き始めて、まだ学生の彼氏とのギャップ（彼氏もかなりおかしな奴として設定されている）や周囲の状況、自分の至らなさに苛まれたりしていました。

今回は、2年目として、新たな先生2人と一緒に年中組60人を受け持ちます。
その中で、色々なことが起っていきますが、前回と異なり自分なりに良い方向へ持って行こうとするなど、職業を問わず新人がいる職場であればどこでも起きそうな行動もあります。

多少ご都合主義もありますが、よくある幼稚園・保育園の小説やコミックとは異なり、あくまで職業として書かれている点や、問題が起った場合の園としての対応などの書き込みがあり、同様の職場で働くものとして実感が湧きました。