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村上朝日堂の逆襲 (新潮文庫)

価格: ¥515
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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微温的おもしろさ ★★★★★
他の朝日堂シリーズ?と同様のエッセイ集です。
不快なことがあっても怒り心頭という描写には程遠く、「やれやれ」とか「参ったな」といった感じの微温的雰囲気が漂っています。
気軽に読めるエッセイ集としてお勧めできると思います。
ユーモアに溢れたビー玉のようなエッセイ ★★★★★
ノルウェイの森や世界の終わり、または1Q84のように終始シリアスな村上春樹しか知らないファンには是非読んでもらいたい1冊です。

非常に脱力感漂う本に仕上がってます。小説を書くセンスに負けないくらいのユーモアセンスが披露されてます。
そしてそのグダグダ感に近い脱力感が氏の優しい文体と安西氏の挿絵とあいまって見事なハーモニーを奏でてます。

これはノルウェイの森執筆前〜執筆中のコラムのようで車に興味なかった頃の、羊を巡る冒険くらいまでの時代なので氏の嗜好が移り行く様も伺えてなるほど、と納得できる部分もあるのではないかと思います。

こういったユーモアセンスが初期〜ねじまき鳥までは時折見受けられたのが懐かしいです。是非肩の力を抜いた、ユーモアと言うスパイスが隠し味な中編小説を出して欲しいな、と思います。

珠玉とはいいがたいけどビー玉のような遊び心と庶民的な安っぽさが包まれたようなエッセイです。20年以上前の作品ですが最近読み直しても充分面白いのは氏の才能がなせる業だと思います。

何度も楽しめる ★★★★★
私は本はほとんど一度しか読まないんですが、村上朝日堂シリーズとサザエさんだけは暇があるとちょこちょこ読みます。

気楽に楽しく読めます。

高所恐怖症を理論的に(?)解釈したり、大学受験の破魔矢を折ってどうなるか実証実験してみたりする所は、村上さん位自律的に生きてみたいと思います。

四半世紀前のエッセイなのに古くならないなぁ…

一冊めの「村上朝日堂」で村上さんが絵を書いていたのを見て、そうか水丸さんの絵は上手いんだと初めてわかりました。
36歳の頃の、ゆるく面白い週刊誌連載文。時折、鋭い洞察が光ります ★★★☆☆
村上さんが36歳の頃(1985年)に週刊朝日に1年間連載したもので、猫や映画や音楽、マラソンと他愛ないテーマが独特の視点と鋭さで言葉に紡がれていて、ゆるく楽しめます。基本的にはリラックスして面白おかしく読む本ですね。

偶然、当時の村上さんの年齢で本書を読みましたが、音楽についての「10代の頃に感じた骨までしみとおるような感動というのは二度と戻ってこない」という見解には、いや僕は数年前にリストのピアノソナタを聞いて革命的な衝撃を受けましたよ、と思わず一人突っ込みしましたが、そんな風にゆるく楽しめる本です。

ですが、「政治の季節」の以下の文は、資本主義が崩壊し始めた今の時代を鋭く予見しており、さすが村上さん(時代を背負える作家)だなぁと感嘆しました。

「これは単なる僕の直感にすぎないけれど、今世紀中には必ずもう一度重大な政治の季節が廻ってくるんじゃないかという気がする。その時は我々は否が応でも自らの立場を決定することを迫られるだろう。様々な価値がドラスティックに転換し、まぁ何でも適当に、はすまされなくなっているはずである」

「その経済的繁栄の底が浅いことは社会のはしゃぎぶり、そして世界的な富の偏在的状況を見ていると、20年代のアメリカと我々の時代との間にはぞっとするくらい多くの共通点を見出すことが出来る。そして、もしあの大恐慌に匹敵するクラッシュ(崩壊)がやってきたら、当時のアメリカと同じように現在の放漫な文化の周辺に寄食して生息している人士の大方は、あるいは僕もその一人かも知れないけれど、跡形もなくどこかに吹きとばされてしまうことは目に見えている」

「我々はそろそろそのようなクラッシュ=価値崩壊に備えて自らの洗い直しにかかるべき時期にさしかかっているのかもしれない。」
状況に付随した食べ物 ★★★★☆
ハワイで食べる冷や麦
フルマラソンの後で飲むビール
寒い日のラム入りコーヒー
別に食べ物を扱ったエッセイではないけれど
実においしそうに描かれている。

私的な事意外は全く書かれていない。
その点から感じるのは
村上春樹フィルターを通す世界は
かなり楽しいということ。

「夏の終わり」という一編が気に入りました。

楽しい事なんてみんなもう終わってしまったのだ。
夏の終わりに感じる絶望感。同感です。