78年以降、ブルースとジャズの渋い音源を発売しているイギリスのJSPは、いまや世界中のマニアが注目するレーベル。特にジャズのボックスセットでは、ルイ・アームストロング、チャーリー・クリスチャン、ジェリー・ロール・モートン、エラ・フィッツジェラルド、ベニー・グッドマン、キャブ・キャロウェイ、ルイ・ジョーダン、ミルス・ブラザーズなどのセットが評判になったが、このジャンゴ・ラインハルトの5枚組も強力盤だ。ここには1934年から39年にかけての演奏124曲が収録されている。「クロノロジカル・オーダー」というタイトルだけど、実際は録音順というわけではない。それはともかく、ジャンゴがヴァイオリンのステファン・グラッペリと組んフランス・ホット・クラブ5重奏団を結成したのは34年。その後39年に第2次世界大戦が勃発すると、グラッペリは戦火を逃れてロンドンに移住、それによってこの歴史的な5重奏団は解散したので、本作はまさにグラッペリとの黄金時代を記録した演奏集というわけ。音質の素晴らしさも魅力だ。(市川正二)
全部揃えよう。
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ジャンゴ生誕100年だからといって、格別ジャンゴの復刻CDが次から次へ発売、ということではないようで寂しいが、すでに多くのCDがカタログにあるという事情も影響しているかもしれない。
しかし、それでは満足のいく素晴らしい復刻が手に入るかというと、そううまくはいかないようだ。
ジャンゴ研究家にでもなろうかという人向きには、FREMEAUX & ASSOCIESのINTEGRALEという全20巻40CDの全集が良いと思うが、実際には完璧に網羅しているわけではなく、しかも、日本ではかなり入手が難しい。
このJSPのセット物5箱のシリーズは、上記の仏盤に次ぐ充実ぶりで、アコーデオンの伴奏やシャンソンの歌伴までは必要ない、という人にはぴったりだ。再録技術も優秀で、値段も安い。ただし、録音日付順に並んでいるわけではない。
次に位置するのはメンブランの10枚組と米DRGの「アメリカン・フレンズ」(3枚組)か仏EMIパテの20枚組のどちらかだ。どちらも最初期及び最晩年は含まないが、パテ盤はブリキのバケツの中で鳴っているような音がしないでもない。さらに、ホーキンスとのスターダストが、クレジットはされているものの、実際には収録されていない。ガーネット・クラークとの同曲がだぶっているのだ。これはいただけない。やはり、内容、金額からいっても前者の組み合わせか。
10枚なんて聞き通せないが、ちょっと聞いてみたいという人には英DEJAVUの5枚組が良いだろう。ちょっと色を付けすぎているかなという気のする音質だが、値段も安いし、絶頂期の演奏でまとめられているので、特別なファンでない限りは、これでも十分楽しめると思う。他でめぼしいのは、英プロパーの4枚組。これも素晴らしい選曲で楽しめる。
これは良い!
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ジャンゴ関連のCDはかなりの数が出ていて
どれから聴けばいいのか分からない~って方にオススメです。
ちょっと高めの邦楽アルバムを1枚買うのと同じような値段で
ぎっしり詰め込まれたCD5枚ですから絶対にオススメです。
音質もかなり良いです。といっても、元のレコードに比べてなので
やっぱり時代を感じますけど。
これの続編4枚組BOXも出ていますので
そちらとセットで買うとより楽しめます。ダブっている曲も無いですし
ファンに大人気のマイナースウィング’37やI'll See You In My Dreamsも続編の方に収録されております。宜しくお願いします。
それにしても、本当に買ってよかったです。サンキュー!ジャンゴ!
(&レコード会社のスタッフ様!)
取りあえず買え!というアルバム
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5枚組で価格もお得と思って買ったのだが、その内容の素晴らしさに呆然。いや、ジャンゴが素晴らしいのは当たり前なのだが、音質も良く、想像以上の内容。
ジャンゴとステファン・グラッペリを十分堪能できる!
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1934-39年の演奏124曲が収録されており、ジャンゴとステファン・グラッペリが組んだフランス・ホット・クラブ5重奏団の黄金時代を網羅したCDである。このCDと迷ったものとして、ジャンゴ・ラインハルトの約20年間の活動から年代順に58曲収録した3枚組BOX SET「レトロスレクティブ1934-53」(ユニバーサル/\5000)があるが、本CDを選んだ理由として①リマスタリングされている⇒音質が良い、②CDが5枚もついている⇒曲数が多い、③ジャンゴとステファン・グラッペリの黄金時代のものである、④低価格である、が挙げられる。結果として、十分満足できる内容のCDを購入できたと考える。