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夏雪 (幻冬舎ルチル文庫)

価格: ¥600
カテゴリ: 文庫
ブランド: 幻冬舎コミックス
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ああ、青春BL!! 大人の男より年下彼を選ぶってロマンじゃん!! ★★★★★
淡雪 (幻冬舎ルチル文庫)

「淡雪」の続編、二年後設定。

「淡雪」で高校生だったCPが一人は卒業し、一人は受験生となってしまい、そのすれ違いや相手に求めるものなど、思春期の荒れた変化が丁寧につづられている、おススメ作品。

続編設定なので、「淡雪」を読んでいることが前提ですが、読んでいなくても話はわかるようになっています。
ただ、読んでいないより読んでいる方がはるかに行間は読めます。

大人っぽい高校三年生の攻、武川はどこまで大人なのか。
子供っぽい二歳上の受、佑真はどこまで本心をさらせばいいのか。
付き合ってきてもなお残る二人の間の感覚の違いや僅かな溝、相手への期待や要求、いろんな思いが交錯し、言っていいのか悪いのか、お互いに悩んで更に近づく。その過程が書かれています。

今回はあてうま的に佑真に告白してくる、佑真のバイトする保育所で預かっている女の子の若い叔父さん、筒居が登場。
大人でお金もあって穏やかな筒居から告白され、佑真は武川と筒居を無意識に比べてしまう。
受験生だから武川に我儘も言えない。勉強の邪魔をしてはいけないと武川を避ける佑真。
そんな佑真の寂しい部分をついてくる筒居。
そして筒居と佑真の関係を知って、密かに早く大人になりたいと焦る武川。

それぞれがそれぞれに何かを悩み、何かを期待し、何かを切望する。
そんな人間模様が面白く、そして時に切ない。

ああ、武川も大人びているのにやっぱり高校生なんだなあと、読んでいてお姉さん?の気持ちはほっこりしました(笑)
エッチもすっごい青春って感じの、爽やか若エッチが盛りだくさんです!(なんじゃそりゃ・・・?)

このシリーズのいつものメンバー、水沢、隆くん、加賀もところどころ登場しています。
当て馬が魅力的すぎて困りました…(汗) ★★★★☆
【淡雪】から2年後のお話。相変わらず初ういしかったです!かなり焦れじれしましたが。(笑)

主人公の佑真は二十歳で保育士見習い。恋人の武川は受験生なので邪魔をしたら悪い…と気を使うあまり遠慮している。
その頃、佑真は保育園の縁で大人の男性(筒居)と知り合う。
恋人の為を思ってとった行動が上手く伝わらなかったり、誤解を生む。そんな心の距離が出来た時に包容力ある筒居といると居心地の良さを感じてしまう…。佑真はそんなつもりはないのでしょうが、タイミングよく登場する筒居のペースに流されていました。(というふうに読めました)でも筒居は凄く魅力的な男性で、途中からなんだか苦しかったです;(筒居を応援したいような気分?いや、やっぱり駄目だよ。浮気になっちゃうし!)真崎先生、いい男に描き過ぎです〜。(苦笑)

武川もまた年下という事に引け目みたいなものを感じていて「もっと遠慮せず頼りにされたい」と望み、それが上手く態度で表せない…。
今回とくに感じたのは『不器用な二人』です。遠慮とプライドが邪魔をして言葉が足りないんですねぇ。寡黙でプライド高い年下攻めとおっとり繊細な年上受け。どちらかが積極的に行動を起こすタイプでもないなので一度こじれると大変だなぁと思いました。

著者は「いつも落ち着き払った武川の年齢相応の焦った姿」を見せたくて書かれたそうですが、受け視点なので(武川、今きっと…だよなぁ。ううっ、かわいそうに)と想像はつきましたが、いっそ武川視点で読んでみたかったです。なぜなら短編が武川視点でとても新鮮だったから。寡黙で無表情な裏であんなこと考えてるんだー。と、可愛かったし発見もありました。
大人CP編と共にお気に入りのシリーズなので今後も期待しています。
※武川の嫉妬…といえば陵先生の挿絵が雄弁に語っていましたね。