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人でなしの経済理論-トレードオフの経済学

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: バジリコ
Amazon.co.jpで確認
これを読むと、ディベートも強くなる ★★★★☆
この本は、原著のタイトル Trade-Offs にもあるように、
トレードオフについて論じた本である。

そして、この本の内容は、次の一文によくあらわされている。

「もしある問題の一方の側についているなら、それはまちがった側だ」(p.8)


つまり、すべてのことがらには、トレードオフがあり、
費用/便益、両方を考える必要がある(けれど、それは非常に難しい)
という話である。

たとえば、「人命はなによりも尊い」という言い回しも、
そりゃあそうだろう、と思ってしまいがちだけど、
だとしたら、世界中から「車」をなくすべきである、となる。

たとえば、「車に乗るときにシートベルトを着用する」というのは、
人間の安全にとって、明らかに便益が大きいことだと思われているが、

シートベルトをしていることで、運転手が油断をして、運転が
荒くなり、もしかしたら、逆に、事故が起こりやすくなる可能性もある。

(もし、シートベルトをせずに運転をすることになったら、
まちがいなく、普段よりも、慎重な運転になるだろう)


ディベートなどの際にも役に立つという点で、たんなる経済学の解説本
ではなく、ビジネス書としても、非常に役に立つ本だと思う。
読みやすいが、誤訳が残念 ★★★★☆
学部の演習で原書を使って教えていたが、訳本が出たのでこちらに切り替えた。
内容は非常に面白く、原著の文章も良い。
医療経済学と法と経済学のイントロダクションとしてお勧めである。
しかし、翻訳に問題がある。
例えば、モラルハザードはモラルの悪化とは違うものを指すことは
学部レベルのゲーム理論の授業で教わる常識である。
Health Economicsを医療経済学でなく保健経済学と訳すのは、
間違いとは言えないまでも現在では一般的ではない。
日本語として読みやすい訳になっているのは評価でき、
出版社としてはあえて経済学の門外漢を訳者に選んだのだろうが、
もう少し経済学を理解している人に訳してほしかった。
「訳者あとがき」で「主観的価値と市場価値は独立しているけれど、
多分無関係ではない」とあるのを読んでのけぞってしまった。
経済学入門でwillingness to payと需要曲線の関係について習ったのを忘れてしまったのだろうか。
地に足の着いたトレードオフ入門書 ★★★☆☆
 費用と便益の関係、もっと砕いて書くと「得する人がいれば、もう一方で損を
する人がいる。さてそこでどう選択する?どっちを選ぶ」という意思決定の
方法=トレードオフの考え方を身近な例、しかし、社会通念上例えとして用いる
には、取扱注意(読み手の感性を試される、ということ)な事柄にて説明した
一冊です。例を挙げると・・・

・リコール費用と損害賠償費用−フォードの場合
・喫煙と禁煙
・臓器移植を個人の意思に任せるのか強制拠出にするのか
・お前の物は俺の物(ジャイアニズムだ(笑))−著作権の場合

 道徳やモラル・・・と言った、一見すると経済学(理論)とは無縁な事柄にも
それが応用出来るということ(極論すれば、世の中にある大多数の事象は、損得
関係が成立するので経済学の出番はそれだけ多いのです)を示した一冊です。
ソフトカバーで約200p。一トピック当たり20p前後。隙間時間でも十分読めます。

附:邦題は恐らく「ヤバい経済学」の柳の下を狙ったものなのでしょう。
  ま、原題をそのまま訳すよりは、中身を伝えているとは思いますが、ちょっと
  狙い過ぎの感も受けました。
直球勝負のタイトルで十分勝てる内容・・・ ★★★☆☆
あえてクセ球の邦題をつけなくても「資源の最大利用」「利益衡量の基準」「外部ネットワーク性」など極めてまっとうな内容である。たぶん学術的、教科書的なタイトルをつけると売れ行きに不安があるので山形・訳(これは相変わらず絶妙でとてもわかりやすかった)でひねった書名にしてしまったのであろう。内容、翻訳は平均を超えた球速を持っているのに変化球勝負で打たれたしまった時の捕手とベンチ、つまり編集者や出版社側のリードミスといった感じがそこはかとなく漂う・・・。
トレードオフの眼鏡で社会を見ると ★★★☆☆
 何かこういう文章読んだことある、同じ著者かな?と思って奥付を見たら、著者は別人だったけど訳者が同じだった。文体はやはり原作よりも訳者の影響を色濃く受けるのだと実感した次第。
 人命は地球より重い、とか、喫煙は周囲の人を害するから絶対悪だ、とか、社会通念上は信じられている事柄も、費用と便益の視点から見直せばまた違う論理を構築することができるということを説明している。政策立案をする上でのトレードオフを十分考慮する必要性を訴えているのだが、各事例について、どちらの便益が大きいか、とか、どういう政策で対応すべきか、という部分にはあえて全く触れていない。
 そういうわけで、トレードオフという概念を十分に理解していると思う人は、あえて読む必要はないだろう。読んでも特に新しい知識は得られないだろうし。でも、この著者の好ましいのは、経済学者にしては謙虚で、タバコの煙の臭いが嫌いだから禁煙反対!という個人的嗜好による判断や、人の命をものみたいに扱うな!という感情的反応による判断を、完全には否定しないということを表明していることだろう。