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戦争の経済学

価格: ¥1,890
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: バジリコ
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ずばり戦争は得か?損か? ★★★★★
 本書は教科書のような構成になっており、アメリカの陸軍士官学校などでは教材として使われているそうです。少々分厚い本ですが字は大きめであり、図表とその空白も多いので見た目ほど字は詰まっていません。文章も平易です。
 去年の金融危機が起こり始めた際、戦争が起こるのではと考えた人もいましたが、戦争で経済が良くなるにはいくつかの条件が必要であり、昨今の戦争ではその便益も曖昧だと説明されています。戦争というと悲惨な光景を思い浮かべますが、本書は淡々と客観的に経済面から簡単に分析されている為、読んでいて全く感情的にならず、とても興味深く読めます。志願兵と徴兵、または傭兵とではどちらが望ましいか、どの兵器が費用対効果が良いのか、内戦や自爆テロが起こる背景には何があるのか、北朝鮮は核販売で利益を得られるか、マクドナルドが開店した国同士は戦争をすることはないのか、等々、漠然としていたものや勝手な思い込みが明らかになってきます。ただ、不謹慎ながら内容は面白いのですが、資料の説明はやや退屈な部分もあります。
軍事、防衛産業の人にはお勧め ★★★★★
この本は経済学の教科書で、その題材に戦争を使っている。経済学について素人の私でもそれなりに読んで理解できる。経済学の基礎を学ぶ上でもよいかと思う。
軍事産業の特性についても詳しく書かれているので、軍事、防衛産業の関係の人にはお勧めです。たとえば、戦闘機などの兵器のビジネスにおいては、一般のビジネスとは大きく違う。買手は政府でそれ以外にはなく、売り手も数社、もしかしたら1社しか無い場合もある。こういう場合の、兵器の価格がどのようにして形成されているのか経済理論を用いて説明してくれる。
少しで納得 ★★★★★
ああ!よい本だと思ったのが、アメリカという国は戦争をすれば不況になる国だということでした。
貴重な一冊 ★★★★☆
山形浩生訳。相変わらず、「こんな本が読みたかったんだよね」的な本を訳す。必ずしも文体は好きではないが、目の付け所が違う。

内戦の分析の項が一番興味深かった。内戦はなぜ起こるのか?民族対立か。宗教の違いか。
まず、貧困と内戦の発生率には強い相関がある。世界の内戦の8割が、1/6の「最貧国」で起こっている。貧困国では警察力が弱く、反乱勢力が拡大しやすい。また、貧困国では一般に男性(潜在的反乱戦闘力)の教育水準が低く、戦争従事の機会費用が低くなるとも言われる。

もっとも強力な要因は、資源である。原料依存度がGDPの26%に達すると、紛争リスクは14-23%である。その他の条件は同じでも、原材料依存度が低ければ、紛争確率はたった0.5%だそうだ。

一般に、天然資源は先進国住民の生活を豊かにしているが、資源の近くに住んでいる人々の多くを豊かにするとは限らない。これは、これはけっこう衝撃的な事実ではないだろうか。シエラレオネは世界有数のダイヤモンドの産地であるが、この国では深刻な内戦で、430万人の8%の国民が死亡、20%が難民化した。

そういえば、チベット自治区で暴動が起こってすごい話題になっているが、あれもチベットで石油やガスなどの天然資源が大量に発見されたことと無関係ではないだろう。中国人が鉄道引いて我が物顔で自治区を開発し(=荒らし)まくっているらしい。そしたら怒るよね普通。
面白い切り口 ★★★★☆
ミクロ・マクロなどの入門的内容が戦争という面白い切り口で書かれている。本書は教科書として使うことも想定していたようだが、使うとしたら教養課程向けの「経済学入門」的な講義向け。経済学部の教科書としては物足りない。

ただし、読み物としては面白い。戦争にまつわる様々な神話がもろくも崩れ去っていくのは爽快ですらあった。価格の面の経済性は良かった。

戦争がネタであるだけに、多少のバイアスを覚悟しながら読み進めていたが、内容に問題はなかった。

ただし、経済学的な言い回しになっていないなど翻訳に多少の難あり。ということで星4つ。