絶望的状況でも超然としておられるのがユーモラスです。
★★★★☆
水木しげるさんの「売れない頃」のエピソード集です。
貸本漫画家として食いつないでいたのですが、その貸本業界が低迷。
そこから、雑誌「ガロ」が発売されるまでが経済的には一番厳しい頃だったのではないかと思います。
それ以降は、何度もウエーブのように水木ブームはやってきていました。
それはそれでまたいろいろ問題があるのですが。
漫画家、作家、音楽家、画家、落語家といった職業の人たちには必ずついて回る「まだ売れない頃」
水木サンはずっと目に見えないものを見ながら生きている方ですので、絶望的状況でも超然としておられます。
苦しいときこそジョークで笑う、といったことも言いますが、水木さんはそもそもがユーモラスな方なんでしょうね。
人生は良いときもあれば悪いときもある、ことを自らの体験で示されていると思います。