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金融技術革命未だ成らず

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: 金融財政事情研究会
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驚くべき洞察力 ★★★★★
サブプライム問題を機会に読み直してみたが、その問題意識の高さと洞察力の深さに改めて驚いている。
良書です ★★★★★
深い洞察と示唆に富んだ良書だと思います。

中里氏の記述は、モデルの実装や運用に関わってきた人ならうなずける部分が多いと思われ、そうでない人にとっても現場の奮闘ぶりが伝わってきて興味深い内容です。

また、大野氏の記述では、中里氏の最先端の仕事を踏まえて、より大局的な考察がなされています。金融技術者の方々はともすれば視野が狭くなりがちだと思うのですが、大野氏の巨視的な視点には学ぶべき事が多いのではないでしょうか。

私自身は、終盤のシラー教授の引用、そして、金融工学が「目を経済社会問題等のより大きな課題に向けるべき」という大野氏の提言に目から鱗が落ち、これからも頑張っていこうという意欲を頂きました。

金融工学とは ★★★★★
金融工学というと、天才的な数学者や物理学者がモデルを開発して、コンピューターで実装し、市場で派手に儲ける、そんなイメージがありますが、本書を読むと、実際は綺麗なモデルが中々現実と合致せず、システムを構築するのも手間とカネが物凄くかかる、どちらかというと泥臭い、本当に「工学的」な世界なんだと分かりました。また、デリヴァティブ業務のコアの部分が、世界的には数社に集約されてきていること、信用リスクの計量化が凄く難しいといった、世間では余り報じられない興味深い情報が満載されています。
やはりおもしろい ★★★★★
大野氏のいっていることに大よそ賛成。残念ながら、バカメガバンクと
化した邦銀は、緊張感を欠いて、ここでいわれる技術の開発に人を回さないんじゃないかなあ。かつてのさくらとかのレベルにも達しなかったりして。
どうして日本では技術がお金にならないんだろう。。。
数学だけで業務に貢献できる時代は10年以上も前に終焉を迎えている ★★★★★
著者は元興銀常務(現東大客員教授)とMIT出身の早稲田教授で、80年代から現場で起きていた金融理論と実務のギャップを整理し、今後の展開に言及している。

数式はなく、日本語で説明されており、”金融の最先端”にありがちな数的証明はない。とはいえ、私の知識不足で理解が難しい面は相当あった。
しかし、金融工学の経験・視点からの比喩表現や洞察は、その他の事象にも有用な新たな視点を提供してくれる。特に、信用リスク評価に対する金融工学の限界は、与信行為を行う金融・商社に限らず、全業界に示唆をもたらすだろう。

経済学と経済、経営学と経営が違うように、金融工学と”金融技術”もまた違うのだと改めて感じる。
日本が自信を失ってしまったとされる中で、金融工学ではなく”金融技術”と表現する現場出身の著者達の言葉に重みを感じると共に、日本の”技術”力に希望を感じた。

全篇にわたって、ドラッガーような実践に基づく結論と洞察に満ちており、前々作(金融常識革命:大野)からの意見でもある「資金不足時代から資金余剰時代に変化したことへの認識と対応の不足」に対するマクロ政策の項では、長期不況の本質に迫り、我が国の向かうべき姿を金融的視点で述べている。

読後、リスクと信用の本質に興味が沸いた。
忙しさを言い訳に読めないでいた、「新しい金融論―信用と情報の経済学」J・E・スティグリッツ、「リスク」ピーター・バーンスタインを読みたいと思う。