著者の代表作「はいからさんが通る」と似たあのレトロで粋な物語世界がまず良いのですが、でもはいからさんよりも読み応えがあると思うのです。それは、地に足を付けつつも規制の殻をやぶって自分の力で生きる姿を模索する主人公たちの精神が、普遍的メッセージをもって描かれているからだと思います。21世紀の日本はこの時代の活力を取り戻せるだろうか・・なんてことにおもいをはせながら、また読み返し元気をもらってます。