YMOのベスト盤はこれまでに何度となく出されてきたが、今回の新編集ベストは坂本龍一が監修・選曲などに携わった手の込んだ作りで、決定版といえるだろう。まず特筆すべきは音質の向上。坂本が「世界最高のエンジニア」というテッド・ジャンセンのリマスタリングによって、各楽器がくっきりと分離してクリアになり、しかもアタックの強い音に生まれ変わった。選曲は中期の曲がやや少ないものの、YMOの軌跡を年代順にほぼまんべんなくカヴァーしていて、彼らの変遷ぶりをはっきりととらえることができる。そしてレア・トラックは、「BEHIND THE MASK」のラジオCM用音源、カヴァー曲「恋人よ我に帰れ」の未発表音源2曲をはじめ、映画『プロパガンダ』で使われた「M-16」、「開け心―磁性紀」のステレオ・ヴァージョンなど、アルバム未収録曲5曲も追加。散開から20年を経て、過去の曲にまた新たな息吹を与えたといえる作品だ。オリジナル・アルバムや過去のベスト盤を持っていても、本作を買う価値は絶対にある。(小山 守)
YMO入門に最適^^
★★★★★
僕はこのCD(通常版)と、SACD版を所有しています。SACD版1枚を聞くためだけのために
SACDプレーヤと高級ヘッドホンまで買っちゃいました^^
しかし悲しいかな30歳以上なので、可聴音域が衰えてきたのでしょうか、この両者を聞き比べても
違いがイマイチわからなかったりします^^;
たぶん大きめのスピーカーとかで聞いたら、もっと違うのでしょう。。。(ないですの)
このCD(通常版)でも十分に音質が良いです。クリアでそれぞれの音が雑に混ざらず、きっちりと分離しています。
そして、ベスト版としての選曲も、まあまあツボを押さえていると思います。
しかし、僕とかYMOのコアなファンからすると、中期のころのアルバムからの選曲が少なすぎと感じます。
(ディスク2の1〜5、わずか5曲しかないので、ちょっと寂しいかな。)
もし僕が選曲していたらディスク2は、アルバム「BGM」「テクノデリック」の曲で埋め尽くされると思います^^;
なので、3枚組になっちゃいますね^^;
知らないアーティストのCDを買うとき、まずベスト版を聞き、気に入ったらその中で一番多く選曲があるアルバムを聞く、と
流れがあると思います。
このUC-YMOでは、中期ごろの曲の印象が少なく「これがYMOの良い曲すべてだ」とは、まったく言い切れません。
それだけアルバムごとに曲調・雰囲気が違うので、YMOの音楽性が幅広い事を物語っているとも言えます。
しかし本CDは入門用として良し、すでに各アルバムを持っている人は、より良い音質で楽しめるCDとしてオススメです^^
レコードより良い音かも・・・・
★★★★★
アナログリマスターDSDレコーディングであり、2chのDレンジ幅が広く、周波数2822.4khzのSACDなんで音量が低くても低高音域が曇りなくリアルに伝わる。
実にいい音です。
残念ながらハイブリッドCDではないので普通のプレーヤーでは使用出来ないので、ユニバーサルプレーヤーかSACDプレーヤーが必要になります。
昔を思い出し元気になります。
♪JAPANESE GENTLEMEN STAND UP PLEASE!笑笑
2003
★★★★★
坂本龍一の監修によるYMOのコンピレーション。YMOのコンピレーションなんて珍しくもないが、教授の監修によるものとなれば話は別。「客観的に、公平に」と教授なりに心掛けた結果の選曲らしいが、バランスよく配置されているように思える収録曲の中にも教授らしい個性が光る魅力的な内容になっている。「開け心-磁性紀」のステレオ・バージョン、1982年に「ミュージック・フェア」で中本マリと共演したスタンダード・ナンバー「恋人よ我に帰れ」のショート・バージョン、「BEHIND THE MASK」と名づけられる以前のCMバージョンの「BEHIND THE MASK」など初CD化のレア・トラックスに加えて、映画『PROPAGANDA』の「M-16」も収録。オリジナル・アルバム未収録音源も多く、デジタル・リマスタリングされたサウンドも素晴らしい。ファンなら無視できない2枚組のベスト盤だ。
『中国地方の女』
★★★★☆
YMOを買うのは辞めましょうと言いつつ
また出ちゃいました(照)的な三人。
圧縮音楽で聞いてる現代人にとっては、プレイヤの分解能と耳の悪さも
手伝って、Remixされても何が新しいのか古いのかわからない。
下手すると意図的に混入されたノイズサウンドも、
性質の悪い変換ソフトが親切に間引いてしまう。
また生でライブやって欲しいなぁ。ライブアルバムなら買います!
Ted Jensenのマスタリングが見事
★★★★★
2003年8月リリース。昔LPで聴いた『増殖』の『Nice Age』・『CITIZENS OF SCIENCE 』・『TIGHTEN UP (JAPANESE GENTLEMEN STAND UP PLEASE)』が聴きたくなったのだが、『増殖』を普通に選択しなかったのはTed Jensenのマスタリングに期待したのだが大正解だった。各楽器が実にクリアになっていて聴いていて気持ちが良い。インナー・スリーブの中でわざわざ坂本龍一が彼のマスタリングについて一言触れているのも頷ける。
それ以外にもレア・トラック『M-16』など価値の高いベスト盤になっている。マスタリングはこうやって欲しい、の見本みたいなアルバムである。