素粒子物理のための場の量子論入門
★★★★☆
この本は素粒子物理の入門書であるが、Ⅰ巻ではその基礎となる場の量子論が解説してある。内容的には場の量子化、QED、対称性が平易に短く議論されており、素粒子物理を学び始めるのにに必要な場の量子論を最短時間で習得することができるようになっている。この巻の最後の章に加速器の話があるが、素粒子物理学における最低限の実験的背景を知ることができるのもこの本のありがたいところである。本格的な素粒子物理はⅡ巻、または同じシリーズ、同じ著書の『素粒子標準理論の実験的基礎』や『高エネルギー物理学の発展』などで議論される。