第6巻・「ウァレンティーヌスの贈り物(後編) 」。

表紙には、初めて一年生三人組が登場。もうそれだけで、微笑ましい話が期待できますね。

憧れのお姉さまとの初デートに一喜一憂する祐巳の様子はとても面白い。また、祥子さまの世間知らずっぷりも露呈し、紅薔薇姉妹は本当に微笑ましいエピソードだらけです。

ロサ・カニーナの厚意により、珍しく白薔薇姉妹の聖さま・志摩子さんが二人きりで過ごす様子もあり、このシーンはとても貴重。いつも落ち着いた印象の志摩子さんが、お姉さまにすがりついて泣き出します。白薔薇姉妹だけは、他の姉妹とはやっぱり流れる空気というか……絆の深さが違います。必読の場面ですね。

バレンタインともなるとネタが尽きることなく、由乃さんの嫉妬、田沼ちさととの確執、消えた紅いカードの行方……最後には紅薔薇さまの「人生最良の日」の話もあり、とても満足できる巻でした。

前編で行われた「宝探し」の賞品である半日デートを軸にして物語は進みます。

バレンタインに「びっくりチョコレート」を渡した祐巳ですが、なんと勢いで
祥子さまとのデートまで取り付けてしまいます。初めてのデートは祥子様のリクエストで、
祐巳が普段お買い物をしたりするような所を案内することに。

一方志摩子さんと令さまも、「宝探し」の勝者とともにデートを開始しますが、
またとない絶好のネタに、新聞部と写真部が二組を探し回っていたのでした。
令さまの様子が気になって仕方ない由乃さんは、そのころ街をうろついていたのですが、
偶然デート中の祐巳を見てしまい…?!

祥子さまが祐巳の世界を興味深く体験する様や、令さまの由乃さんに対する愛情の深さ、
など、心温まるシーンが一杯です。
とりわけ白薔薇姉妹は、いつも一歩引いて見守っている聖が素直な心情を告白する志摩子を
大きく包み込みます。
それぞれの姉妹の、それぞれの心の交流が印象的です。

また、同時に収録されている「紅いカード」は、結局発見されなかった祥子の
カードにまつわる物語で、短編ながら一つの世界が出来上がっています。
「紅薔薇さま、人生最良の日」は微笑ましい短編。

いつも完璧にみえる紅薔薇(水野　蓉子)の「えっ!」と思うような
等身大の女子高生らしさが収録されています。
紅薔薇には強いイメージあったのですが、この１冊で微笑ましく
感じますヨ。
ぜひ、ご一読ください。

もりだくさんである

さすが前後編にわけるだけはあるのである

前編「バレンタインカード争奪戦（大
嘘）」で～

惜しくもさちこさまのカードをハケーンで
きなかったゆみたんですが～

願望を口走り～

さちこさまとデート達成～（え）

隠したカードをハケーンされた志摩子たんは～

天敵？ライバル？ロサ・カニーナ静さまと
半日デートぉお～

もちろん令さまも忘れちゃいけません～

しかも、みんな同じ場所ですよデート
（ヲィ）

新聞部は張り込むわ

盗撮魔蔦子さんはは無料協力するわ（笑）

嫉妬にかられたよしのたんまで合流～

そして

１７年間守り通したさちこさまの大切
な・・

そう

あんなことや

こんなことまで

初体験れふ！

おちつけ～オレ～深呼吸～すーはーすーは
ー念じろ～（？）

本編以外には、「紅いカード」　

前編での謎の人物の正体が明かされます～

「紅薔薇さま、最良の日」

ようこさま～ふらふらです～

涙あり、笑いあり、ほのぼのあり、しんみ
りあり、ほんわかあり、ふわふわあり
（？）

もう、大盛り・てんこもり～

最高です

ぢゃ。

　いよいよ半日デートの本番です。祥子さまの宇宙人ぷり（！？）や由乃さんとちさとさんとのジェラシー合戦（！？）など、みどころはたくさんありますが、個人的には聖さまと志摩子さん・白薔薇姉妹の心のふれあいが描かれているのがとても良いとおもいました。これまで「つかず　離れず」という感じだった二人ですが、彼女たちのあたたかい会話、そして志摩子さんのことを優しく受け止める聖さまの懐の深さ、に感動しました。シリーズを通しても、これが一番好きなシーンです。読むと心が暖まります。