危機管理への取組みに新たな
★★★★☆
著者は米国の危機管理制度、とりわけ、ICS(Incident Command System)についての研究を重ねてこられた方でして、学者でありながら、日米の災害発生時において、危機管理担当者等とともに現場対応にも当たっています。そこで培われた知見を基に本書は執筆されており、危機管理専門の方はもちろんのこと、そうでない方でも興味をもって読むことができるように十分配慮された作品となっています。
日本の災害対応の高度化、特に国や地方公共団体、各種関係団体、ボランティア等の連携機能を高めるためには、組織論に根付いた取組みが不可欠となっており、本書が、その礎となることが期待されます。