「悪」は「正義」の尊さを伝えるために不可欠なもの
★★★★★
「勧善懲悪」というと、「正義の味方が正義の強さ・大切さを伝える」と思われがちですが
私は「正義の味方」だけでは「正義の強さ・大切さ」は伝えられないと思います。
残虐で恐ろしく・正義を脅かしながらも倒されていく「悪」が存在して
初めて「正義」の力・素晴らしさを人々に伝えることが出来るのです。
この本に登場する俳優「福本清三」氏は、長年にわたり
「悪」として戦い、「正義」に倒されることによって
「心正しく生きることの強さ・素晴らしさ」を私たちに伝えてくれました。
本当の意味での強さ・やさしさがなければ出来ないことだと思います。
これからは時代劇・アクション映画を見るとき
「悪」は「正義」と一体であり
「正義」が本当の強さ・尊さを得るために超えるべき「壁」であり
同時に「正義」を盛り立てる存在であると考えながら
見ていこうと思います。
福本さん、本当にありがとうございました!!!!
涙あり、笑いあり!
★★★★★
福本 清三さん
よく時代劇で斬られている方ですね。
ドラマの最後の殺陣で沢山の斬られ役(悪役の勘定奉行の家来役とか)が出てきたときも
福本さんだけは一種独特?の存在感があってすぐに分かります。
この本を書店で見かけたとき「あ、福本さんだ!」と妙に感動し
そのまま立ち読み→購入と相成りました。
福本さん、ファンの人は多いですよ!
涙あり、笑いあり!・・・文章にも気さくな人柄が表れていてとっても良かったです。
どうか、これからもお元気で!
時代劇ファン必見ですよね
★★★★☆
「あ、またあの悪役さんだ!」
「今回はあの悪役は出ないなー、と思ったら、やっぱり出た!」
などなど家族で言いながら時代劇を長年見ていたのだが、
その「悪役さん」の名前は知らなかった。
だんだん老けてきてると思ったら、
なんともう「定年」だという。
素晴らしい。
時代劇を支えてきた大部屋役者さん。
その壮絶で逞しい役者人生に思わず拍手を送りたい。
福本氏へのインタビューと取材がちょっとごっちゃになって
ちょっと全体としてはまとめ方が浅いのだけれど、
時代劇ファンなら必見です。
彼のファンです!!
★★★☆☆
いつの頃からか、テレビドラマに出ている一人の俳優の存在が気になり始めた。その人は、ほんの何秒かしかテレビに映らない時もあった。時代劇でも、出てきたと思ったらすぐに斬られて消えていった・・・。だが、あちこちの番組に出ていたのだ。「あ、また見つけた。」そう思っていた。彼の名は福本清三。NHKのドキュメンタリー番組で、彼の名前や、役者としての生活を知った。
今回読んだこの本は、テレビでは知ることの出来なかった彼の別の面を知ることが出来た。十数年前からファンクラブがあるということも知った。やはり見ている人はしっかり見ているのだ。数少ない貴重な役者の一人だと思う。
時代劇を見る楽しみが増えました!
★★★★★
暇つぶしに書店で手に取った本ですが、近年稀に見る大当たり!でした。まず、軽妙な語り口が面白く、でもその語っている内容は結構胸にジーンと来るところもあって一気読みしてしまいました。
単なる自叙伝では決してなく、読後は、何かホッとして読む方の肩の力が抜けて、「まあ、ボチボチ行こか・・」と思わせるような本です。
どっかで見た顔、でも名前も知らない・・・一般の人はほとんどがそういう日常生活を営んで一生を終わっていくのでしょうが、華やかな芸能界の中で、ひっそりと、でも、それこそが人生で、それもいいんじゃないでしょうか、とゆっくりと語りかけてくれるような本です。
読みはじめから思わず声を出して笑ってしまうので、電車の中ではご用心かもしれません。