落語「三方一両損」
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落語「三方一両損」。拾った財布を奉行所に届けに行って、大ゲンカ。名奉行・大岡越前守のお裁きやいかに…。2007年8月発行
おおおかさばき―落語絵本11
コンキチ&ナターシャの絵本ナビ
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コンキチ :おおおかさばきのおおおかとは大岡越前のことで
落し物を拾った待ち人が落とし主に届けに行くと
江戸っ子なもんだから勝手に懐から転げ落ちたものは
おめえさんのものだからと受け取ろうとしないことから
喧嘩になり収拾がつかなくなったことから大岡越前さんに
仲裁に入って頂く、まあ荒唐無稽なお話なんですが・・・・
ナターシャ:下町っ子の宵越しの金的なおおざっぱなお人よしぶりが
なんとなくおもしろいですよね、結局全員が少しずつ損を
するものなんですが、落としどころが粋なんですよね!
コンキチ :そうきたかーってな終わり方で気持ちがいいんだよね
プロ意識とはかくあるべし
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川端さんによる落語絵本の第11弾。
今年の5月に裁判員制度のスタートが決定されただけに、タイムリーなテーマですね。
もともとの落語の題名は「三方一両損」。かなり有名な話しなので、裁きの内容を
知っている方も多いと思います。ただその後に続くオチもあったとは知らなかった。
駄洒落なのですが、これもポンと手を打ちたくなるぼど うまい!
目先の欲にはしらない江戸っ子の心意気や職人気質が実に清々しかった。
絵本職人としての川端さんのこだわりも随所にみられます。
これは話芸ならぬ絵芸といってもいいでしょう。
落語絵本ファンとして、至福の時間を過ごすことができました。
いつまでも続いて欲しい(できれば年に一冊)シリーズ絵本のひとつです。