インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

語の仕組みと語形成 (英語学モノグラフシリーズ)

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 研究社
Amazon.co.jpで確認
形態論に興味があるならぜひ一読を ★★★★★
人間の言語能力のうち、普遍文法で扱えない(言語間によって違う)ことがらがあるなら、
それは語彙の違いである。(それだけではないが・・・)
経済性を重視するなら、こういった違いはできるだけなくしたほうが妥当である。
私個人の意見としても、語彙が蓄積されるレキシコンはなるべくシンプルなものにすべきだと思う。
(レキシコンなんてないんだ!・・・という学者さんもいらっしゃる。)

語形成をレキシコンで扱うか、シンタクスで扱うかにはいま現在も熱く議論がなされている。
本書はその中立的な立場を取る。
つまりレキシコンで予め生成されシンタクスに導入されるものもあれば
シンタクスで組み立てられる語形成もある、という考えである。
屈折・派生などの語形成を、そのままレキシコンにリストしたのでは、言語獲得の際に負担になる。
規則的な語形成ならシンタクスで扱えるだろうが、
不規則なものはどうか?どこまでシンタクスで扱えるのだろうか?

個人的には、とくに第4章の、失文法患者の協力を得た実験での
DM仮説の裏づけに知的興奮を覚えた。
しかし本書の分析にも問題がないわけではない。
このへんの反論は同シリーズの『語彙範疇(1)動詞』に集約されているので、
あわせて一読されたい。